見出し画像

集中力について脳科学の観点からの学び

先日、私がここ2年くらいずっと講座やトークイベントがあると必ず参加しているDAncing Einsteinの青砥さんがゲストスピーカーで参加していた「集中力について」というトークイベントの中でお話ししていたことを、私なりの解釈を交えて共有したいと思います。

■集中って4種類あるんだって

ただ単に「集中」って言っても何が集中の定義なのかよくわからないですよね。大人の言う「集中」って多分「クッと何かに没入している状態」を指していると思うんです。でも、大人には経験あると思うんですが、ぼーっとした時にも集中できてるって言ったりしますよね。それ以外にも、新しい情報を内側に取り込んでいる状態や、感覚的に全体を見て感じる状態も集中の1つだと言われているんだそうです。大事なのは、ただぼーっとしているだけでは何も浮かばない。つまり集中には繋がらない、と言うこと。その前にやるべきことは、まず興味を強い記憶として脳内に保持するために、没入したり内側に取り込んだりということを繰り返す必要があるんです。一生懸命汗をかいて、それを手放す、つまりぼーっとするタイミングはここ。そうすると脳内に溜まっている情報をぼーっとしながら、自分の内面と対話をし始めて新しい何かが生まれたりするんです。実際に、学校では汗をかく練習はたくさんやっているのですが、それを手放す、つまり俯瞰して情報を見たり、自分との対話をしたり、と言う部分は全く教わっていないのです。どちらもバランスよくやれることが集中力を最大限に活かすことができるそうです。
そう言われて「ハッ」としました。たまにインプット不足でただ単にぼーっとしていることあったなぁって(笑)そりゃなんも浮かんでくるわけないよねってこのお話聞きながらめちゃくちゃ納得。

■心理的安全の確保が何よりも大事

「あなたのために言ってるのよ!」こうやって高圧的に伝えられている内容は相手は受け取れていません。これは脳の仕組み上絶対に無理なんだそうです。もちろん、言ってる本人は「これは愛情なの」って思っているんです。間違いなく愛なんですが、それを相手は脳に定着できないので、また同じミスをする。そしてまた・・・と悪循環になるんです。脳に情報を届けるためにはまず心理的安全が絶対に必要だと言っていました。なぜなら、集中が分散してしまい情報を覚えると言うよりも目の前の「この人怖い」を受け取ってしまっているのです。このように心理的危険な状態になっている子供達が多くいる今の世の中、認めてくれる人がいると少しずつ緩和されていくこともわかっているようです。間違えたことなんて本人が一番よくわかっているんです、だって人間の脳はエラー検知がめちゃくちゃ得意だから。その代わりに受け止めてあげて寄り添ってあげることができるのが大人の役割なんです。甘やかしている、ではなく、心理的安全にどうやって持っていけるかを一緒に考えてあげることが大事なんです。

■自他ともに粗探ししやすい

「ネガティビティバイアス」と言うものがあるので否定しやすい脳になりがちなんです。例えば学校のテストがわかりやすい例になるかな。「今回の数学のテストが50点だった。」こどもから言われたらなんて反応しますか?多分「どこができなかったの?」ってできなかったところに目が向くと思うんです。残り50点はどうやったら取れたのか復習しようってなるんだと思うんです。そこで、50点分何ができたのか!に目を向けてあげて欲しいんです。だって取れてないところなんて本人が一番わかっているんだから。さらに、できていないところから学ぶ、のではなく、できているところからでも学べるって言うことを知ってもらいたいんです。できたところは「できて当たり前」にしないで、できてすごいね!って認めることを親が率先してやってほしい。その姿を見て子供たちは、メタ認知ができるようになっていくんです。でも、どうしても、ネガティビティバイアスって働いちゃうから、働いちゃうものって認識をしておくといいみたい。

■大人がまずはやってみるといいこと

子供につい(大きな声で)怒ってしまう、これって親である大人が心理的危険な状態になっているって言うことの表れ。なのでまずは大人が自分を和らげる必要がある。自分がいっぱいいっぱいな状態ってストレスフルな状態と同じで、ちょっとした子供の言動や行動がトリガーになって理不尽な怒りとなって噴出する。自分に優しくできないのに人に優しくなんてできない。って思っていかに自分を整えるかを考えるといいんだと思う。そのためにやれること。「日常をたしなむ」能力を作ることが大切だ!と言っていました。日常をたしなむとは?に対して、何気ないささやかなことに大きな感動とありがたいと思える能力を身につけること、だと説明をしてくれました。そう!日常のなかにハッピーはたくさんあるんです。そのためには、視野を広く取ってみるといいんだって。今、飲んでいるお茶やコーヒーを味わうだけではなく、たしなんでみて下さい。こんなに美味しいお茶を飲めて幸せ。こんなにゆっくりコーヒーを飲める時間を持てて幸せ。どうですか?ちょっとハッピー感じましたか?これを毎日意識しながら生活してみましょう♪まずは大人が変わっていきましょう。


いただいたサポートは、子供たちへプレゼントする絵本の購入代とさせていただきます✨よろしくお願いいたします。