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短編小説集

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屈橋毬花の短編小説を掲載していきます。 あらゆるジャンルの話を掲載していきますので、是非、アナタのお気に入りを見つけてください。
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#恋愛小説

【短編小説】砂糖菓子のような君へ

「私を恨んでいいから」 涙を流す彼女の耳元に最後の言葉を置いて、彼女をバスに乗せた。 拝…

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酔わずとも抱きしめて【短編】

失敗した。 やらかした。 ホテルで独り、枕を濡らす。 一人暮らしをする彼の部屋で、ひとつ…

【短編】甘いのがお好きで?-前編-【『ミルクは先か後か入れないか。』『苦いままでい…

 業界が仕向けたイベントだと分かっていても、やりたくなる、やらなければならないと思わせる…

【短編】甘いのがお好きで?-後編-【『ミルクは先か後か入れないか。』『苦いままでい…

「もったいない!」 「ま、マスター?」  鼻から思いっ切り息を吸い込み、「あいつは、あん…

【短編】雨の日晴れ顔

 小さな水滴が一粒、私の頬に触れる。  そして、一粒、また一粒と、私も私もと雫らが頬を撫…

【CAKE展】僕は今夜、彼女のティラミスを【屈ノ丞】

 暗めの紅い壁紙。しっとりとしたジャズ。渋めの木材の天板と黒のアイアン脚でできたテーブル…

3FacE
4年前
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【短編】キャンドルでまた会おう。

 僕にはお盆休みの日だけ、彼女が来る。  遠距離の彼女はお盆休みになると必ず僕の家を訪ねて、インターホンを鳴らすのだ。  僕はそれを毎年の楽しみとしていて、窓際に昨晩作ったばかりの馬を飾って、じりじりと窓から差し込む日差しに汗を首筋に伝わせながら、安いアイスキャンディーを咥えて、蝉の声に交ざって聞こえてくるその音を待つのだ。  三本目のアイスキャンディーを咥えたところで、待っていた音が耳に入る。  踊り出しそうな足を抑えて、平然を装い、僕は当たり前のようにドアを開ける。開

【短編】赤い人は来なくとも。-前編-

 頬を撫でる風が、ツンツンと私の頬をつつく。  吐く息が白くなるのも、あと数日のことだろ…

【短編】赤い人は来なくとも。-後編-

〈……どうしたの?〉  返事が返ってこない不安が私の裾をついついと引っ張った。メッセージ…