シュークリームは鶴の恩返し
noteチャレンジ13日目。
昨日シュークリームを作った。
シューはフランス語でキャベツという意味らしい。エクレアは稲妻という意味だったり、フランス菓子はなんとも不思議な由来が多い。
ちなみに英語だと『クリームパフ』。
自分がイメージするシュークリームより、なんだかフワフワして軽そうだ。
英語でシュークリームというと、”靴のクリーム”という意味になってしまうよというのは、度々耳にする話の気がする。
シュークリームを初めて作ったのは何歳だっただろうか。
小学生か中学生のときだと思うが、元日の午後だったということははっきりと記憶に残っている。
朝からお節やらお餅やら、食べてしかいない元日によくシュークリームなんて作ろうと思ったものだ。
今回はそれ以来、人生で2回目のシュークリームである。
初めてのときに失敗した記憶はない。
私はお菓子作りがとても好きで、趣味のひとつなのだが、自分の作るものよりお店で買ったものの方が美味しいと思うものはあまり作らない。
きっとシュークリームも、買った方がおいしいと思ったのだろう。
お菓子はレシピ通りに作れば大抵うまくいく。
クッキーやケーキなどは変えてもうまくいく部分なら、アレンジしても形になる。
シュークリームは違う。
レシピを忠実に守った者だけが、ご恩をいただける。
シュークリームのシューは、鶴の恩返しにおける鶴なのだ。
シュークリームのレシピには、他のお菓子同様レシピが数多とある中、必ず書かれているとある一文がある。
生地が焼き上がるまで、オーブンの扉を決してあけてはいけない
これは守り抜かなければならない。
まさか、日本昔話とシューの焼き方に通ずるものがあると誰が予想しただろうか。
私はシュー様の仰せの通り、歯を食いしばりながらオーブンの扉をあけるのをなんとかこらえたわけだったが、満足のいく形には仕上がらなかった。
お菓子作りは割と得意な方だと、鼻を高くして生きていたが、人生はそううまくいかない。
これはまたリベンジして、パティシエ顔負けのシュークリームを作ってみせる。私は心にそう誓った。シュー様に恩返ししてもらえるように。
そもそもシュー様に私、なにかしてあげたわけじゃないけど。
「シューの恩返し」
いずれリベンジマッチをしたときのタイトルはこれで決まり。