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【実話】霜月のアゲハチョウ

九條です。

今日(2024年11月8日)の夕方の帰宅途中、公園の中を歩いているとアゲハチョウ(ナミアゲハ)が1頭、ヒラヒラと舞ってきました。

私の身体の周りをクルクルと3回まわって、どこかへ飛んで行きました。

11月のアゲハチョウ…。

🦋🦋🦋

2021年3月初旬の日曜日。私は道端で横になって倒れて動けなくなっているアゲハチョウ(ナミアゲハ)を保護したことがあります。

そのとき持っていたエコバッグの中を空にして、その中にアゲハチョウを入れて急いで帰宅しました。

とりあえず一時的にこの蝶を入れておける容れ物はないか…

家の中を探しましたが、なかなかいい容器はありません。

冷蔵庫の中に1.5リットルの水のペットボトルが入っていたので、その中の水を空にしてカッターナイフで半分に切り、そこに保護した蝶を入れてラップで蓋をして爪楊枝で無数の穴を開けました。

その後、急いで近所の100円ショップへと自転車を走らせ、虫かご(飼育ケース)を買い求めました。やれやれひと安心。

けれども、私には蝶を飼育した経験がありません。このまま死なせては可哀想。

蝶の飼育の情報…。

インターネットで検索をしてみましたが、果たしていくつかのヒットしたそれが本当に信頼できる情報なのかどうか…。

「小さなひとつの命がかかっている」
「できるだけのことはしてあげたい」

私は思いきって、大阪市立自然史博物館へ連絡し、蝶の飼育の仕方を訊ねました。その保護したナミアゲハの写真もメールで送らせていただきました。

私が送ったその写真を観て大阪市立自然史博物館の学芸員さんは、

「羽化したばかりの個体だと思います」
「気温が低くて動けなくなっていたのでしょう」

と言われ、親切・丁寧に飼育の仕方を教えてくださいました。

それから蝶は少しずつ元気を取り戻し、2週間ほど飼育して暖かくなってきたので、公園の花の上に放してあげました。


🦋🦋🦋

あの子の生まれ変わりだろうか? 
季節の最後に挨拶に来てくれたのかな?

ふと、そんなことを思いました。^_^

(2024年11月8日)

<おしまい>

©2024 九條正博(Masahiro Kujoh)
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