《読書記録_11》強火をやめると、誰でも料理がうまくなる!
「強火をやめると、誰でも料理がうまくなる! 」を読みました。
この本は、料理の世界に科学的なアプローチを取り入れた解説書です。レシピ紹介だけでなく、食材の科学的な変化について詳しく解説されており、料理に潜む理論的な側面を探求することができます。調理初心者から上級者まで、料理に興味のある幅広い層におすすめの1冊です。きっと目からウロコがポロポロと落ちることでしょう!
この本の特徴は、他のレシピ本とは異なり、低速調理や塩加減、材料の切り方などの要点について、生物学的な視点から論理的に説明されている点です。例えば、肉をやわらかくするためには、細胞内の水分を保つことが重要であるという説明があります。一般的なレシピ本では、「肉をやわらかくするには、下味をつけてからじっくり焼く」というように、経験則的なアドバイスが多く見られますが、この本では低温でゆっくりと加熱することで、肉の細胞内の水分を保つことができると説明されています。
フライパンで肉を焼くと、素材がフライパンの表面に触れた瞬間から高温にさらされるため、細胞壁の破壊や筋膜の収縮が激しくなり、細胞が縮み、水分が一気に出てしまい、肉が固くなってしまうことがあります。一般的には、高温で焼き上げることが美味しいとされていますが、高温で加熱されると肉の細胞が急速に収縮し、水分を逃してしまうため、パサパサとした食感になってしまいます。この問題を解決するためこの本では、低温で長時間加熱することで、肉の細胞をゆっくりと加熱して水分を保持することが必要だと言っています。弱火で低速で調理することで、肉がやわらかく、ジューシーに仕上がるらしいです。
このように、この本では、料理の理論的な側面を探求することができます。例えば肉を加熱する際の温度や時間、塩加減など、科学的な根拠に基づいた料理法を学ぶことができるため、よりおいしい料理を作るための新たな視点を提供してくれます。料理初心者から上級者まで、幅広い層におすすめできる一冊です。