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1枚のシールを貼ることですら特別だった頃の私へ

最近、ノートに1ページに1日分の日付を書いて、毎日のTO DOリストを作って大体の予定やタスクを管理することを試みている。このご時世でアルバイトも大きな遊びの予定もない、当然授業もない長い夏休みに、修士論文に向けた研究をそこそこのペースで進めるのは至難の技だと気がついたからだ。

私は小学生の頃から今まで、可愛いシールやメモ帳、筆記用具などの文房具を集めることを趣味のひとつとし続けてきた。高校生から大学生の前半頃はマスキングテープ、最近は万年筆とそのインクなどを伊東屋で物色しては、机の引き出しに仲間入りさせている。

そういったものを集めることをずっと続けてきたため、私の部屋の引き出しには文房具がとても沢山詰まっている。物持ちが良い方なので、昔集めたファンシーなグッズも多く残っており、この前断捨離に成功してちょっと綺麗になった部屋で異質な存在感を放っている。

ここで冒頭のノートを使ったタスク管理の話に戻るのだが、このタスク管理ノートの紙面を未使用のシール達で彩ればタンスの肥やしを楽しく活用できるのではと思い、修論の中間発表用の原稿の作成を終わらせたリフレッシュも兼ねて実践してみた。

黙々と大量のシールでノートを飾っていると、もう15年近く前に手に入れたシールなのに、シートから控え目に抜き取られた1枚や2枚の用途を今でも覚えていることに驚いた。これはランドセルの名前のカードの隅に、これは作文コンテストで賞を取ったご褒美に買ってもらった自転車の骨組み部分に、Yちゃんと遊びに行った時にお揃いで買ったこのシールは交換日記を飾るために、といった具合だ。

あの頃、微々たるお小遣いを使って買ったシールは、私にとって高価でとても貴重なモノで、特別な品にやっと1枚貼るのが精一杯の宝物だった。アルバイトをするようになった今、1シートせいぜい200円とかのシールは、うっかり大人買いしてしまうかもしれない位の値段のモノかもしれない。昔買ったシールなんて子供っぽくてもう使えないと思えたが、今となっては沢山の思い出が積み重なり、値段では測れない価値のある宝物だということに気がついた。

私の大切な「おもいで」を飾り付けたノートを相棒に、気持ちを新たに毎日頑張っていこうと思う。

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