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伊奘諾のおじいちゃん印の黄金桃

●登場人物●
伊弉諾のおじいちゃん…たつみのり関西引っ越しに一枚噛んだ。引っ越し後、見守ってくれている。
黒龍薬研…みのりんファミリーの中でも戦闘部隊隊長を務める黒龍。最近おじいちゃんにしごかれて反抗期気味。

ステルス機能搭載じゃ!

今回、伊奘諾のおじいちゃんからもらった(投げられた)厄除け魔除けの黄金桃のエネルギーを届けるエネルギーワークを期間限定でさせてもらったのだけど、この桃がとてもハイテクだった。

『桃が!桃が付いてきてる気がするんです!』

見えないけれど桃がふよふよと浮きながら自分を追いかけてくる感じがしたという方がいたのだけど、伊奘諾のおじいちゃん曰く『ハイテクじゃからな。うちの桃』らしい。
別に食べなくても置いとくだけで魔除け厄除けにはなるから、周りを浮遊させているんだとか。

ちゃんと食べるまでずっとついて行く。
後ろをつかず離れずの距離で浮きながらついて行く。
なんか想像するとめちゃくちゃ面白い光景だった。
絶対に面白いと思ってやってるでしょ、おじいちゃん!

『食べたら桃の気が体に取り込まれるでそれはそれで良いがな。しかし、食べるえねるぎーわーくとは斬新じゃのう。あ!分かったぞ!』
おじいちゃんがなんだか自信ありげな顔でむふー!と腕組みした。
え?なになに?
『あれじゃな?今流行っとる【ていくあうと】ってやつじゃろ?』
んんんんー!そんなつもりは無かったよおじちゃーん!

必殺桃バリアー!

伊奘諾のおじいちゃんは過保護なくらい私に過保護なんだけども。
ある日起きてみたら周りに何か所狭しと浮いている気がして、もしや!と思ったのだけど、私が埋もれるくらいのたくさんの桃に囲まれていた。
お、おじいちゃーん!!

『なんじゃ!?曲者か!!』
『違うよ、じいさん、桃だ』

守護隊長の黒龍薬研が反抗期の顔をしている。
おじいちゃんにしごかれているからね、むすっとしてる。
それでも一応様子見に来てくれたんだね。

『この桃なに!?』
『桃バリアじゃ。お前は人からのものに無意識でもよう気付くからの。いっそのこと隠してしまおうかと思うて。桃で。』

わし、超名案!みたいな顔で言われた!
ああ!しかも、桃増やしてる!
黒龍薬研は桃食べちゃってる!
いっぱいあんだから別に一個くらいいいだろって顔に書いてある!

『食っても良いぞ。何せ山ほどあるからの』
あ!黒龍薬研がおじいちゃんになでなでされて赤くなって震えている…。
やっぱりおじいちゃんのが上手だねぇ。
桃はそれからそのままで、今私は黄金の桃の中に埋れている。
元々が魔除け厄除けのものなら別にいいか。

ももっつぁれーら!

見えない世界で桃に囲まれている私だけど、現実世界でも今、桃に囲まれている。
パートナーのたっつんが桃を直売所か、農家さんに直接買い付けに行く!と言って桃を2箱購入したのだ。

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見えない世界に合わせて現実が動いている生活だから、『あ、そうきたか』とあまり驚きもしなかったけど、この小旅行中に私は無添加袋ラーメンに出会うことが出来て嬉しかった。

『この白いのなんじゃ?』
『モッツァレラチーズですよ、おじいちゃん』
『ぷるぷるしとるぞ、面妖な…』
『いやいや、突っつかないでくださいよ』

たつみのり家にやってきている伊奘諾のおじいちゃんに桃モッツァレラを教えると最初は警戒していたけれども、一口食べたらお顔に花が咲き乱れていた。
どうやら気に入ったっぽい。
テイクアウトは知っていたのに桃モッツァレラは初めて知ったらしいおじいちゃん。

『美味なり!ももっつぁれーら!』
略した!!
なんかハイカラな感じがしてきた伊奘諾おじいちゃんと桃の話でした。


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見えない世界の媒介人みのりん
リアルな見えない世界の体験を綴ろうと思っています。自分が感じた感覚をそのままに。私の大切にしたい世界が伝わることを願って。見えない世界も大切にしたいと思う方はサポートしてくれると嬉しいです。

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