スクリーンショット_2020-02-28_5

Sampling Jangle vol.3 『Set It Off』 編

vol.1 と vol.2 ではメロウな曲を取り上げてきましたが、今回は趣向を変えて、B-boy にはお馴染みの

Big Daddy Kane『Set It Off』

のサンプリングを取り上げようと思います。

自分も B-boying を始めたての頃にたくさんお世話になった曲です... 懐かしい...

この曲、被サンプリング楽曲としても有名で、特に 1st ヴァースに入る前の

Let it roll, get bold, I just can't hold
Back, or fold cos I'm a man with soul
In control and effect, so what the heck
Rock the discotheques and this groove is what's next

というラップの "Rock the discotheques" をピンポイントでサンプリングして効果音的に利用している曲が多いように思います。意味的にも使いやすいリリックなので然りかなとは思います。

...が、今回はそういうピンポイントなサンプリングしか行なっていない楽曲は敢えて除外し、できるだけ原曲の雰囲気を残した自分好みのサンプリング楽曲を 3 曲ピックアップして紹介しようと思います。


マボロシ 『廻シ蹴リ ft. MURO, DABO』

B-boy にとっては鉄板の 1 曲ですね。自分も本当にお世話になりまくりました 🙏 今でもこの曲を聴いたら身体が反射的に 16 ビートを刻み始めます...

至るところパンチラインだらけの名曲なのですが、サンプリングという観点だと、着目すべきは MURO の入り 〜 1st ヴァースの部分でしょう。原曲(英語)のリリックをサンプリングしつつ、そのライム感を残しながら日本語として成立させる、という試みが成されています。が、ここで踏み込むと帰ってこれなくなりそうなので... このネタは潔く別の記事で言及しようかなと思います。

ちなみに、Spotify だとなぜか曲名が『SET IT OFF』になっているようです。自分は 10 年以上ずっと『廻シ蹴リ』だと思ってましたし、アルバム『ワルダクミ』の CD パッケージにも『廻シ蹴リ』と記載されてるはずなんですが。まあ、ミスとは考えにくいので何らかの大人の事情でしょう。


Ms. Jade ft. Big Daddy Kane 『Set It Off 2k』

この曲は、「サンプリング」というよりも「正当な ver. 2」と表現する方がしっくりくるかもしれません。なぜなら、Big Daddy Kane 本人が参加しているから笑

現代だとこういう発言は差別的と非難されてしまうかもしれませんが... 最初に聴いたとき、「女性ラッパーが『Set It Off』のトラックをここまでカッコよく乗りこなせるんだな... スゴ...」と素直に驚きました。めちゃくちゃカッコいいです。

ちなみに。この曲自体は数年前から把握していたのですが、Ms. Jade についてはよく知らず... という感じだったので、これを期に軽く調べてみました。Spotify にあるのは『Girl Interrupted』というアルバムだけでしたが、Jay-Z や Missy Elliott とコラボした楽曲も収録されているようです。この記事を書き終わったら全曲きちんと聴いてみようかなと思います。


Block & Crown, Fernando Lopez 『Are You Ready to Dance - Club Mix』

最後はこちら。Are you ready to dance?

AM 4 〜 5 時くらい、クローズ間際のクラブでかかっていそうな、エンディング感溢れる 1 曲ですね。

なお、聴けば即座にわかるのですが、この曲、The B. B. & Q. Band 最大のヒット曲であり、80's ディスコの代表曲でもあろう『On The Beat』のサンプリングがベースになっています。

で、『Set It Off』のラップがそこに重なってくるカタチとなります。「サンプリング」というよりも「マッシュアップ」と表現した方が適切かもしれませんね。ちなみに、冒頭で述べた "Rock the discotheques" のサンプリングもしっかり入っています。

はぁ...

80's ええなぁ... わいも discotheque で rock されたかったよ...

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?