平和を求める祈り
1945年8月6日、旧日本銀行広島支店のすぐ近くに原爆が落ち、中にいた大勢の方々が、瞬時に炭になってしまいました。
2018年8月6日、旧日本銀行広島支店には、平和のために美術を、音楽を、思いを捧げようと、たくさんの方々が集いました。
旧日本銀行広島支店にて開催された「平和と美術と音楽と 2018」は、主催・運営に携わった方々も、参加された芸術家の方々も(こんなにすばらしい方々が集まる場だとは想像もつきませんでした)、手弁当です。
捧げるために、分かちあうために、たいへんな準備を喜びとして重ねてこられました。
私も「今こそこの星に」の作詞家としてご挨拶し、詩にこめた思いを奉じさせていただきました。
音楽部門の最後は、林晶彦さん作曲の「平和を求める祈り」でお仕舞いとなりました。
本番中、思いがけず、聖フランチェスコの「平和を求める祈り」を読んでほしいと、林さんからマイクを渡され、ありがたく朗読させていただきました。
詩と音楽を聴きながら、涙されていた方もいらっしゃいました。
どこからかふしぎな風が吹いてきて、私の声でありながら、私の声ではないようでした。
平和を求める祈り (訳 春野りりん)
神さま、
平和を奏でる楽器として
わたしを お使いください
憎むこころに 愛することを
傷ついたこころに ゆるすことを
疑うこころに 信じることを
絶望に 希望を
闇に ひかりを
悲しみに 喜びを
もたらすものとしてください
なぐさめられるよりも なぐさめることを
理解されるよりも 理解することを
愛されるよりも 愛することを
わたしが 求めますように
わたしたちは
与えるから 受け取り
ゆるすから ゆるされ
ほんとうの愛を 知って
永遠のいのちを いただくのですから
(写真提供: 笹渕乃梨)
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