とうめいのこうそく

なぜなのかと問う
どうしてかと尋ねる
詰めていくはずの距離
押し続けて嗚呼どこまでも

一歩だけ近づいた
振り払われて逃げられた
いつもの交差点は
いつもどおり赤だった

たぶん同じ空気を吸って
同じ空を見ている距離でも
触れられない嗚呼もう二度と

行き交う車の列は破線のように
途切れそうで途切れない
ふたりの距離のすべてだった

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