CONVERSE ALL STARの話 #4 魅惑のCT70編・序
お世話になっております、リーラです。
ここまで#1と#2で定番の、#3では日本製のオールスターに触れていきました。
気になるシューズが出始めたころでしょうか、もしくはお迎えして楽しく履きまくって頂いているでしょうか?
このnoteがそういうきっかけになれたら、本当にこれ以上の喜びはありません。
さて、今回からは容赦なく皆様を沼に嵌めていくため、日本では手に入りにくいとされているCT70というモデルのオールスターにフォーカスしていきます。長いですがよろしければお付き合いくださると嬉しいです。
1.チャックテイラーとは
耳にしたことのある方も多いと思いますが、オールスターには、「チャックテイラー」という別の名称があります。
これは当時オールスターを履いてプレイし、引退後もこのシューズの品質向上に尽くしたチャック・テイラー(チャールズ・H・テイラー)という選手の功績を称え、コンバース社がオールスターに彼の名前を刻印したというところから、バスケット選手の間でこの靴をチャックテイラーとも呼ぶようになりました。
つまり、「オールスター=チャックテイラー」であり、CT70が特別チャックテイラーと呼ばれているというわけではありません。
……が、CT70やaddictシリーズが出てからこのチャックテイラーという名称が一般的に知られるようになったので、殆どの場合はチャックテイラーという名前はCT70、もしくはaddictシリーズのオールスターを指すとお考えください。
ちょっと通っぽくてカッコいいから、チャックテイラーって呼ぶのは好きです。
2.日本では特別なCT70
ややこしいですが、もともとアメリカの会社だったコンバースは現在は存在しません。
今は日本では伊藤忠商事の「コンバースジャパン」が、日本以外の国では「NIKE」が、それぞれコンバースのシューズを作っています。
つまり
「日本で売っているコンバース」と、
「日本以外の国で売っているコンバース」は、別の会社の、別の靴となっています。
日本国内と海外のコンバースでラインナップに違いがあるのはこのためです。
そして、CT70はその海外版オールスターの一つになっています。
しかし、日本においては「コンバースジャパン」のコンバースシューズが正規品として定められているため、海外版のオールスターは流通経路が極めて少なく、その結果入手難易度が高くなっています。
まあまあ複雑なのでわかりづらいですが、
イ○ン系列のスーパーで7プレミ○ムの商品がないのが当たり前なことと同じかもしれません。逆にわからなくなったらごめんなさい。
海外では逆に日本規格のコンバースシューズは正規品としての流通がないので、日本でしか手に入らないシューズに圧倒される方も多いですし、
日本製のオールスターの存在を知らないの中には、「ジャパンメイド!?オーマイガー!!」と、狂ったように喜んでくれる人も居ます(実話)
僕ら日本人からすると、例えばCT70は海外でしか正規販売されていないというデメリットを感じてしまいますが、その代わり世界規模で見れば普段から日本でしか買えない靴に囲まれていると考えると、それも凄いことですよね。
脱線しましたが、そんな日本においてCT70は正規販売がないこともあり、国内のファッショニスタの間で人と差が付くオールスター!としてしばしば紹介されていたりします。
具体的に何がそんなに差が付くポイントなのか、次項でご説明いたします。
3.キャッチーなヴィンテージ仕様
CT70の仕様を一言で言うなら、パッと見でも何となくわかるキャッチーさをもったヴィンテージ感になります。
まず、定番、そして日本製はマットな質感のラバーソールなのに対し、CT70は光沢感のある生成りカラーのソールを使用しています。
履き込まずとも長年の経年変化を感じさせるような生成りの色合いで、新品の状態で比べるとその違いは一目瞭然です。
そしてそんなラバーソールの踵部分には、70年代以前のオールスターに見られるヒールパッチが。
これがCT70が人気をかっさらう大きな理由の一つです。
通常のオールスターはやはりシンプルな「ALL★STAR」表記で、あれももちろん好きなのですが、後ろ姿でかなりわかりやすく、「あ、なんか違うな」という雰囲気を醸し出してくれます。
そしてそのわかりやすさは側面にも。
屈曲部分に定番にはないステッチがあることにお気付きでしょうか?
これも80年代以降には省かれてしまうのですが、当時バスケットシューズだった頃の補強とされる当て布がそのまま再現されています。
これらに加えて、CT70には以前もご紹介したコットンシューレースが付属するため、紐をしっかり閉めたとき、よりシャープな印象になります。日本製のものと比べ気持ち厚く、色合いはより白が強くなっています。
パッと見だけでもわかり易い違いで既に4点。実は細かく見ていくと更に違いがあります。
次回は、日本企画のシューズと比べながら、さらに細かな違いやシルエット感、そして気になる取扱店など解説します。これ以上違うならもはや別の靴じゃねーかと思う方もいらっしゃるかもしれません。
僕もそう思います。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。リーラ