CONVERSE ALL STARの話 #3 憧れのメイド・イン・ジャパン編
こんにちは、リーラです。
これまで海外製のド定番オールスターについて、#1ではその魅力を、#2ではその選び方をつらつらとお伝えして参りました。
今回は、実は同じく定番として存在する、ちょっと特別な、「日本製のオールスター」にフォーカスしていきます。
先にお伝えしておきます。
欲しくなっちゃうと思います。
それでは、覚悟してお付き合いくださいませ。
・CANVAS ALL STAR "J"
メイド・イン・ジャパンのオールスター、
それがCANVAS ALL STAR J
Jは勿論JAPANのJです。
販路としては一般的な量販店……の、ちょっと大きなところや、セレクトショップのシューズコーナーで展開されていることもしばしば。
「どこでも買える」メリットはありませんが、ちょっと特別な感じもあるのでそれはそれで良いかと思います。
定価は¥12,000+TAX。
海外製の定番品が¥5,800+TAXなのを考えると、まぁまぁ高く感じますね。
定番もその価格で、さらに型落ちの品番はだいぶ値下げされる事も多いので「コンバース=安い靴」なイメージでいくと、この金額差に驚かれる方も結構多いです。
が、
その分、作る人達の、職人のこだわりがこれでもかと言うほど詰め込まれたシューズになっております。
漠然と、「日本製だからいいだろう」「日本製だから履きやすいのだろう」のイメージで選ぶのも勿論悪くはないですが、選ぶ基準は原産国や値段ではなく
「どこにときめき、ロマンを感じたか」
で、選ばれるのがこの靴になるととても嬉しいな。まかせてください、ときめかせます。
1.こなれ感のあるソール
日本製のオールスターを手に取ると、きっと少し日焼けしたような、若干黄味がかったラバーソールが印象に残ると思います。
海外製の定番モデルは真っ白なので、しっかりと履きこむ事ではじめてこの黄変が生まれます。
この黄味がかったマットな質感のソールが日本製モデルを象徴する特徴の一つで、足元にこれが来た時に「あ、なんか違う」という抜群の存在感を醸し出してくれます。
ラバーが黄変してないと嫌だから、オールスターは中古のしか買わん!という人もいるくらいです。
実際、少しソールが黄変しているくらいの方がキャンバス素材に馴染み、こなれ感が出ます。
本来何週間、何ヶ月、何年と履いてやっと出てくる雰囲気を履きはじめの時点で纏っている……っていう、今流行りの転生系っぽいかもしれないですね(そうかな?)
そして、つま先のトゥガードという部分のラバーは定番のものより少し小型になっており、
紐を締めた際によりシャープに、すっきりと見えるようになっています。
ちなみに日本製であっても、海外製と同じバルカナイズド製法で圧着されている造りは変わらないので、屈曲部は剥がれます。
オールスター全体的な特徴の一つなので、そこも含めて愛してあげてください。
2.こだわりの詰まったアッパー
ラバーソールと違って少しわかりづらいのですが、
足を包み込むアッパーのキャンバス生地も国産です。
定番のそれと比べて若干光沢感があり、目が細かいので柔らかく、足馴染みが非常に良いです。
更に、定番モデルとカッティングが異なり、紐を締めるとより細身でシャープなシルエットになるように変更されています。
耐久製の面でも割とタフになっている……気がします。
元が布地、帆布地なので、強い負荷が加わったりし続ければ流石にダメージは蓄積されますので、あんまりガシガシ履きまくるのはNG。
優しくたくさん履いてあげてください。
3.嬉しいコットンシューレース
ある意味一番わかりやすい違いかも。
日本製のモデルは前回で触れた綿100%のシューレースがデフォルトで付いてきます。
ポリ混のそれと比べて伸縮製もあるため、シルエットをシャープにする効果は勿論、足にかかる圧迫感も多少抑えてくれます。
いつかお話しするつもりではありますが、海外仕様のオールスター、CT70も同じくコットンレースを使用している事が多いため、メイドインジャパンのモデルはコレと比較される機会が多いかもしれません。
4.現れるヴィンテージの風格
スペックの違いはざっくり目に以上の3点となりますが、それ以外にも魅力はたくさん。
日本製は80年代以前のオールスターのシルエットをモチーフにしており、90年代以降のものを意識して作られている海外製と見比べると面白いかもしれません。
そしてカラー展開はブラック、ホワイト、ナチュラルホワイトの3色。
どう考えたって一番履くであろう3色。
出番が多いということは、その分履き込まれると言うこと。オールスターにおいて、履きこむ事はカッコよさを重ねていくこと。
生成りのソールが更に雰囲気を増し、ハリのあるキャンバスは少し柔らかな印象に、コットンのレースは毛羽立ち、全体的にまるで本当に、何年間も時を刻んできたかのようなヴィンテージのようなシューズに……。
履きこむ事で完成する風格の出方は、
定番と比べてもやっぱり一目おいたものになります。
値段こそ倍以上しますが、
履いててよかったと思える、最高の靴の一つです。
・リーラのMade In Japan
散々言葉で説明して参りましたが、
最後にウチの子を見てってください。
converseとfacetasmのコラボスニーカー。
5〜6年前に発売されていたモデルです。
コラボ品としては大変珍しい日本製。
踵部分にバンダナを巻いたような作りになっているのですが、基本的なスペックはこれまで説明させていただいたものと同じになります。
少し黄変しているラバーと、シャープなトゥキャップ。そしてコットンレース。
履き込みはまだまだ足りませんが、既に良い雰囲気です。
特徴的な後ろ姿。
ヒール部分の「ALL☆STAR」の下には
嬉し恥ずかしな「MADE IN JAPAN」のプリントが。
擦れると消えますが、消えてからがむしろカッコいいのがオールスターなのでこれから更に履き込みたいですね。
履くとこんな感じ
上から見たシルエット。
リーラの足の形があまり良くないので伝わりきるか不安ですが、トゥキャップが小さめな分、そしてシューレースやカッティングが異なるため、定番のシルエットとはまた違うシャープさがあります。
ちなみに、日本製のモデルではWHITEが、僕のこれとほぼ同じ物になります。
改めて見てもやっぱりカッコいいな、明日も履いちゃおう。
・履き心地と選び方
「日本製ってクッション製いいんでしょ?」
と、よく言われています。
正直、クッション製はそんなに変わらないと思います。
ただ、クッション製が良いことと、履き心地の良さは同じではありません。
このシューズに関しては、アッパーのキャンバスの足馴染みがとても良く、靴紐も足に合わせて伸縮してくれるので、履き込むごとに履き心地は良い物になっていきます。
クッション製は必要最低限、
履き心地はどんどん良くなる。
といった感じですね。実際、履いていてそこまで強く疲労を感じた事はありません。
流石に二万歩三万歩と歩けば疲れるだろうけど、多分……それはどんな靴でも疲れる歩数です。
そしてサイズ感ですが、
例に漏れず、少しアップ目がオススメです。
定番のモデルよりも更に細さが強調されるシルエットなので、しっかり紐を締めることを前提としたサイズ選びをオススメします。
なぜサイズを上げた方が良いのか、という話に関しては前回をご覧ください
いかがでしたしょうか。
長くなってしまいましたが、Made In Japanモデルの魅力をお伝えいたしました。
改めて文字にして振り返ってみると、これでも足りないくらいなんですよね。
「次はこれが欲しいかもな」
「今度これ探してみようかな」
「見つけたら履いてみようかな」
の、一つにこの最高のスニーカーが加われば、大変嬉しく思います。
次回、「まだまだあるぞ特別なオールスター」編。
おたのしみに
リーラ