
新卒社員の仕事紹介 「LINE」の企画・開発に取り組むプロダクトマネージャー編
LINEヤフーには、さまざまな領域で活躍する社員が数多く在籍しています。そのなかには、新卒入社し、早くも重要な役割を担っている若手社員も多くいます。今回は、「LINE」の企画・開発に取り組むプロダクトマネージャー(以下、PM)の鈴木 康介に、新卒入社社員としての仕事内容やその魅力について伺いました。
プロフィール
鈴木 康介(すずき こうすけ)
2020年にLINE(現LINEヤフー)に企画職として新卒入社後、「LINEレシート」のプロダクトマネージャーを経て、2023年からは「LINE AIアシスタント」、生成AIデータ処理プラットフォームのプロダクトマネジメントに従事。

自己紹介をお願いします。
鈴木 康介です。「LINE」のトーク機能や月額会員制サービスである「LYPプレミアム」などを提供しているコミュニケーションカンパニーで、「LINE」の生成AI機能のプロダクト企画を担当しています。
学生時代はどのようなことに取り組んでいましたか。
学生時代は理系で経営工学を専攻し、消費者行動の研究をしていました。映画が好きで、映画館のアルバイト仲間と自主映画を作ったり、アプリやサービスを自分で作りたいと思い、ベンチャー企業で1年半ほどインターンシップをしたりしていました。
学生時代の思い出で一番残っているのは、ヨーロッパ周遊です。海外旅行が好きで、学生時代にしかできないことをやりたいと思い、日本から自転車を持って行き、ドイツからフランスまで走りました。荷物は15キロほどで、毎日100キロ近く移動しながら、現地の民泊に泊まり、地元の人とコミュニケーションを楽しみました。一生の思い出です。
また、就職活動の実績作りとしてビジネスコンテストに参加し、優勝して融資を獲得した経験もあります。誰のためにどんなプロダクトをつくるかを考えることは、現在の仕事にも通じるものがあります。思い出作りのつもりでしたが、いまでは非常に役立っていると感じています。
入社の決め手はなんですか。
自分がやりたいことに一番近かったからです。就職活動の軸として、企画職やPM職を目指していました。自分で考えて事業や新しいプロダクトをつくっていきたかったのですが、当時のLINEではそれが企画職として明確に位置づけられていました。
さらに、入社後にどのようなプロダクトに関われるかについても非常に丁寧に説明してもらったので、入社後の働き方をイメージしやすかったです。そのイメージの中で、自分がやりたいこととぴったり合致していて、楽しそうだと感じたことが一番大きな理由です。
入社してからはどのような業務に携わっていますか。

入社当初から新規事業や新しいことをやりたいと希望していたので、1年目から新規サービスの立ち上げプロジェクトに携わらせてもらいました。具体的には、プロダクト企画としてUI/UXの詳細やサービスの成長戦略を考え、開発に必要な機能やデータの連携を詳細に企画していました。
1年目の1月からは「LINEレシート」(現在はサービス終了)のプロダクトマネージャー(以下、PM)を任され、サービス戦略やロードマップを企画し、営業部長と合意形成を進めました。サービスのリリース直前にPMを引き継ぎ、大きくリブランディングするために新たな企画や開発を行いました。
2023年の4月からは、「LINE」のAI機能全般を担当しています。「LINE AIアシスタント」やトーク内の生成AI機能の拡張を企画し、安全でセキュアなデータプラットフォームの構築を進めています。
具体的な仕事内容としては、プロダクトマネジメントトライアングルの各領域に関係するプロジェクトを横断的に担当しています。組織のマネジメント領域では、プロダクトのKPI分析環境を整備し、チーム全体で進捗を確認できる体制を構築しています。
ディレクション領域では、トーク内の生成AI機能の検討やデータプラットフォームの構築を推進しています。事業戦略やアライアンス領域では、LYPプレミアムでの新しい特典の準備や企業との連携を担当し、新しいプロダクトや機能のリリースを進めています。

以前担当していた「LINEレシート」のリブランディングプロジェクトについてお話します。「LINEレシート」では「ショッピングサポート」という機能をリリースしました。この機能は、ユーザーが登録したレシートの写真を読み取り、そこにある商品や価格を認識して、オフラインのスーパーやコンビニでの価格情報を収集します。そして、近所で一番安いお店を探すことができるようにしました。このリリースにより、月間利用者数は4倍以上に急増し、多くのメディアで取り上げられました。

「LINEレシート」は、もともとレシートを撮影するだけで簡単に支出管理ができ、ポイントももらえるコンセプトで運営していました。「LINE」プラットフォームの力もあり、リリースから1年で月間のレシート登録数が業界最大手まで成長しました。しかし、ターゲット市場自体が大きくないため、サービスの成長が徐々に鈍化していました。

そこで、次の改善策を検討する中で、ユーザーが何に困っているのかを明確にすることが重要だと考えました。ユーザー体験を俯瞰して考えると、レシートを受け取って支出を管理するというのは購買プロセスの最後の部分だけです。その手前には、何を買うか、どこで買うかを決めるプロセスがあります。この中で、お得情報を探すのが大変で、安く買いたいけど情報がないという課題があることに気づきました。ユーザーニーズ調査を行い、アンケートやインタビューを通じて具体的な課題を特定しました。調査の結果、レシートの購買データを使えば、オフライン店舗の価格比較ができるのではないかと考え、どこで買えばいいのかわからないという課題を解決するためにショッピングサポート機能を開発しました。


プロダクトマネージャーとして、どのようなことを意識していますか。
プロダクトや事業の成長に責任を持ち、それを最後までやり遂げることです。成功させるためには、あらゆる手を尽くして考え抜くことが重要です。たとえば、価格比較のサービスを開発チームに持ち込んだ際は、データの取得方法や実現可能性についての懸念がありましたが、自らデータフローを整理したり、外部パートナーとの連携を模索したり解決策を考え抜きました。
PMは、さきほども触れたプロダクトマネジメントトライアングルの要素が円滑に機能するように立ち回ることが重要です。完璧なスーパーマンになる必要はなく、プロジェクトに不足しているものを特定し、各領域のプロフェッショナルと連携して補う調整力やコミュニケーションスキルが大切だと考えています。プロジェクトを進めるうえでのボトルネックを見つけ、解決して健全に機能するように進めていくことが、具体的な役割だと思っています。

また、プロダクトをつくるうえでは、LINEヤフーのバリューにもなっているユーザーファーストの視点を持つことが重要です。ただ、それに加えて、プロジェクト自体をスムーズに進めるために、現在のプロジェクトの課題やボトルネックを常に意識することも大切です。論点がどこにあるのかを把握し、それを踏まえて最短でプロジェクトを進められる方法を常に考えるようにしています。
事業やプロダクトを成長させるために何が必要で、それをどれだけ早く実現できるかが非常に重要です。スピードをどのように出せるかを常に意識しながら取り組んでいます。
活躍している社員に共通している点はありますか。
ユーザーファーストの視点が社内に根付いていることが大きいと思います。特にPMは、新しい機能やサービスをつくる上で、この視点が最も重要です。そのため、ユーザーファーストの視点をベースに考えている人が活躍しているのだと思います。
実際に企画を考える際も、ユーザーの課題に対してどのような機能を提供するかを考えます。リサーチを通じて新たなユーザーの課題が見えてきた場合、それを基に新しい機能を作ることが多いです。
LINEヤフーの魅力を教えてください。
圧倒的なユーザー基盤とデータの豊富さにあると思います。「LINE」は日本で最大のユーザー基盤を持つコミュニケーションアプリであり、「Yahoo! JAPAN」は「Yahoo!検索」や「Yahoo!ニュース」など、非常に多くのデータを持っています。さらに、「PayPay」など、グループ全体で幅広いプロダクトとデータを持っているのが大きな魅力です。
これらのアセットを組み合わせることで、社会に大きなインパクトを与える新しい価値や大きな事業を作り出していけるはずです。これはLINEヤフーにしかできないことであり、私自身がLINEヤフーで働いている理由でもあります。
入社後の印象はどうでしたか。
まず良いところとしては、裁量権の大きさです。1年目の後半から、いきなりサービスのPMを任せてもらえるのは、なかなかない経験だと思います。「本当に僕でいいんですか?」という気持ちもありましたが、ここまで任せてもらえるのかと驚きました。
一方で、組織が大きいので社内調整が思っている以上に多く、複雑です。ただ、それは事業やプロダクトを作っていくうえで非常に重要なことで、PMとして必要な調整スキルを磨く機会でもあります。スピード感が思った以上に出せないこともありますが、それ以上に、大きなことを成し遂げたり、LINEヤフーにしかできないことを実現できると感じています。
今後のキャリア目標を教えてください。
新たな価値を創造して世の中をもっと便利にし、その影響範囲を大きくしていくことを目指しています。これは、就職活動時の軸から変わっていません。そのためには、ひとりでできることには限界があるので、チームや組織としてより大きな成果を出す必要があります。
また、PMとしてのスキルセットも磨いていきたいと思っています。PMには各要素で一定のコミュニケーションが取れるベーススキルが求められますが、それに加えて特化した専門領域や強みを持つことが重要です。ベーススキルを高めつつ、特化した専門性を作り、自分が与えられる影響範囲を少しでも大きくしていければと考えています。
最後にメッセージを。
就職活動中は、多くの方が「人生とは何か」といった深いテーマまで考えて悩むこともあるのではないでしょうか。しかし、振り返ってみると、これはとても良い機会でした。自分の将来や今後の方向性をこれほど真剣に考えるのは、就活のときくらいだと思います。
僕自身、そのときに考えていた答えはいまにも繋がっていると感じています。ぜひ、自分が納得いくまで考え抜いてください。そして、その答えを実現するための方法としてLINEヤフーが適していると思ったら、一緒に働けると嬉しいです。
最後に
現在LINEヤフーでは2026年入社の新卒採用エントリーを受付中です。記事を読んでLINEヤフーのプロダクトプランナーに興味を持ってくださった方は、ぜひ下記より募集職種の詳細をご確認ください。
