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遠い星で、また会おう。

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著者の人生を脚色して描いたストーリー。主人公の洋介(ようすけ)はごく普通の家庭に生まれるも、両親の離婚をきっかけに、虐待、貧困など、多くの苦境に立たされる。それらを乗り越え、児童…
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2020年5月の記事一覧

#29 遠い星で、また会おう。

※この作品は、フィクションです。  家の玄関を開けると、いい匂いがした。みそ汁の匂い。目…

#28 遠い星で、また会おう。

※この作品は、フィクションです。  精神病棟というものに初めて入った。エレベーターホール…

#27 遠い星で、また会おう。

※この作品は、フィクションです。  いつもなら、もっと先のバス停で降りるのだが、今日はそ…

#26 遠い星で、また会おう。

※この作品は、フィクションです。  放課後、職員室のドアを叩き、部活の顧問のところへ出向…

#25 遠い星で、また会おう。

※この作品は、フィクションです。  しばらくして、病室に呼ばれる。母さんは、眠っているよ…

#24 遠い星で、また会おう。

※この作品は、フィクションです。  救急隊員が到着した。体の大きな男性2人。  「何があ…

#23 遠い星で、また会おう。

※この作品は、フィクションです。  ふと目が覚めた。真っ暗な部屋。隣では、浩介が寝息を立てている。目覚まし時計を見る。1時かぁ。あと4時間は寝れるなあ。そう思っていると、ドアの向こうから、水の流れる音がした。お隣さんかな?と思ったけれど、どう考えても、うちの中から音がする。しかも、この音は、台所の方からの音じゃない。  風呂場…?  疲れた体を起こして、ドアを開ける。歩くと、ミシミシと古い木造アパートの廊下がきしむ音が気になった。静かに、静かに、進んでいく。母さんの部屋

#22 遠い星で、また会おう。

※この作品は、フィクションです。  部活には、時間とお金がかかる。K高のソフトテニス部は…

#21 遠い星で、また会おう。

※この作品は、フィクションです。 第四章 嘘が嘘を呼ぶ  俺は、K高に進学して、驚愕した。…

#20 遠い星で、また会おう。

※この作品は、フィクションです。  母さんは、予定通り入院した。入院中、母さんが大量に冷…

#19 遠い星で、また会おう。

※この作品は、フィクションです。  電話の奥から、慣れ親しんだ男性の声がする。  「おう…

#18 遠い星で、また会おう。

※この作品は、フィクションです。  その日の晩、母さんが、浩介に入院することを話した。浩…

#17 遠い星で、また会おう。

※この作品は、フィクションです。  もうすぐ11月だというのに、まだ暑い日が続いていた。…

#16 遠い星で、また会おう。

※この作品は、フィクションです。  次の日、部活の終わりに「英語の点数」の話題になった。俺は、いつも点数を友達に積極的に教えたりしない。みんなは、大きな声で自分の点数を言って、「洋介はどうだった?」と聞かれて、それに返事をするくらい。部活仲間は「さすが、洋介は頭いいなぁ。」と嫌味なく言ってくれていた。  「洋介、今回のテストどうだった。」  「実はさ、やらかしちゃって。」  「え、そうなの?」  「英語、46点だった。」  「マジ?!洋介がそんな点数取るとか、珍し