【恐怖】SNSの危険性と子供の守り方を、ドキュメンタリー映画『SNS 少女たちの10日間』で学ぶ
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衝撃の現実を切り取った映画の舞台設定
子育て中の人は、絶対に観た方がいい。あるいは、これから子どもを育てたいと考えている人も観た方がいい。
世の中には、頭で理解しているつもりでも、現実を直視しなければきちんと捉えられないことはたくさんある。まさにこの映画で扱われているのも、そういう類のものだ。「詳しくは知らないけれど、たぶん危険なんだろう」程度の認識では、子どもを守れない。
誰だって「分かってるよ」と感じるだろう。SNSが危険なことぐらい分かってる、と。しかしもし、自分でその危険性を体験したことがないのだとすれば、「想像を遥かに超えてヤバい」ということが、この映画を見れば一発で理解できることだろう。
オーディションから始まった検証
映画は、オーディションの場面から始まる。12歳ぐらいに見える成人女性を選ぶためのものだ。
最終的に選ばれた3人は、スタジオで10日間過ごす。このスタジオには、ホンモノっぽく作られた子ども部屋が3つある。3人の女優はそれぞれセットの子ども部屋で過ごし、12時から24時までスカイプやフェイスブックをオンライン状態にしておく。そして、どんな人間が連絡を取ろうとするのか、そのやり取りはどんなものになるのかをリアルに検証していく。
先に書いておくと、この映画はチェコの警察を動かした。モザイク加工する前の映像が証拠として提出され、実際に逮捕者も出た。
スタジオには、様々な専門家が待機している。性研究者、弁護士、精神科医、児童保護センター所長などがこの実験を注視し、あらゆるトラブルに対応できるよう準備は万全だ。
12歳の少女に連絡を取ろうとする「野獣」たちの危険をより明確に映し出すために、女優たちには次のような指示が与えられた。
さて、これで準備は万端だ。あとは連絡が来るのを待つだけである。
人間のクズのオンパレード
女優たちは当然、この撮影用に新しいアカウントを取得する。そして、取得した瞬間から、連絡が殺到する。そのほとんどが、おじさん・おじいさんだ。
男の私でも、そのおぞましさに反吐が出るような連中ばかりだ。
「12歳だけど大丈夫なの?」と聞かれて男たちは、「何を気にする必要がある?」「僕だって昔は12歳だったよ」「僕は全然気にしないよ」と平然と言ってのける。
「友達と一緒にいるんだ。紹介するよ」と言って性器を画面に大写ししたり、「もうセックスはした?」「オナニーはしてるの?」と執拗に尋ねる。さらに、「ちょっとでいいから胸を見せて」「服を脱いで」と性的な要求を繰り返す。
撮影に立ち会った弁護士は、
とその驚きを語っていた。本来であれば、プロバイダーが制約を課すべきだが、ユーザーが離れてしまうことを恐れて放置している、とも指摘する。
驚くべきことに、検証中に撮影スタッフの一人が、画面に映った男を見て「知ってる人かも……」と口にする。まさかの展開である。この記事では詳しく触れないが、その人物についてはかなり深く掘り下げられていく。
法的措置
今回の検証では、10日間で2458人の男たちが3人と連絡を取ろうとした。実際にビデオチャットを行った人数はもっと少ないだろうが、彼らの顔はばっちり記録されている(映画ではもちろんモザイクが掛けられているが)。こういう実験がもっと広く行われれば、抑止力になるのではないか、とも感じた。
チェコの法律では、
となっている。前者に関しては、オンライン上で男性器を見せる、というような行為も性的虐待になり、後者に関しては、実際に性行為が行われなくても、性行為を目的に会うだけで違法と認定される。
だから、この検証において顔をさらすことになった男はほぼ全員、なんらかの違法行為を働いていたと認定されるだろう。
これが現実かと思うと、改めてそのおぞましさに震える。この醜悪さは、目を見開いて確かめておいた方がいい。
少女はなぜ被害に遭ってしまうのか?
しかし、不思議に感じる人もいるだろう。いくら子どもだからといって、そんな気持ち悪いおっさんたちの言うことを聞いたり、頼まれて裸の写真を送ってしまうのはなぜなのか? と。
これ以降は、ブログ「ルシルナ」でご覧いただけます
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