見出し画像

香りで蘇る幼少の記憶

 懐かしい香りに、突然出くわすことがある。よくあるのは、小学校の給食の匂い。給食の匂いと言うと曖昧だが、給食を作ってる厨房の匂いかしら。レストランや喫茶店とは違う、なんとも言えない香りがある。

 懐かしい匂いに出会うと途端に、もうおぼろげなはずの記憶が、ぐわっと頭を駆け抜ける。もう一生会えないはずの友人達が、鮮明に浮かんでくる。そんな時、甘酸っぱい、いやほろ苦い断片的な思い出が脳裏に浮かび、そんな日の夜は楽しかった小学校の友人たち(もう二度と会えないひとたち)と、何かしらに挑んでいる夢を見る。へんてこりんな内容だけど、夢から覚めるとすごく寂しくなる。

わたしは幼少期から何度か引越しをしていて、幼馴染みといえる存在がいない。それも、こういう夢から覚めたあとの寂しさを助長させているのだろうか。

まぁ、兎にも角にも懐かしい香りってあるもの。マンションとかの植木の土を、掘り起こして苗木を整えてくださる業者さんの近くを通ると、その日は雨の前に香ってくる土の湿っぽさがふわっと香ってくる。幼少期に公園で土遊びをした頃のおぼろげな記憶が蘇ったり。

嗅覚って面白いなぁ。

さて、今日も良い日になります様に。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?