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二番手の法則とゲーム開発

二番手の法則って色んな商品開発に使えるってホント?


二番手の法則とは?

ランチェスターの法則

戦争だけでなくビジネスでも話題にあがる「ランチェスター戦略」では、そのジャンルのNo1にはNo2以降は正攻法では勝てないというのが基本。

でも、2番手の法則は、弱者が強者を打倒するための戦略である。

No1やオリジナルを目指さず、あえて二番手を目指せ!

恩師はイケメン最強の武闘派

恩師は「二番手の法則」を熱く説いた。
「俺らはあえて二番手を目指す。一番手の背後のスリップストリームに入って抜き去るんじゃ」という言葉に感動したな。

「男なら常に一番を目指すんじゃ!」
やっぱりカッケーなとその場では思った。
でも、「俺たちは大手と違ってオリジナル作る体力なんてない。なんか凄いことやってるけど売れてない商品の不満を解消して再構築してアレンジして商品化して研究開発費を浮かすんじゃ!」という風に今は解釈している。

ノウキン的、浪速論だが、これは、任天堂の「枯れた技術の水平思考」に似ている。

でも、現実は、世界王者「任天堂」にも「セガ」にも「ナムコ」にもかなわなかった。

二番手の法則は、任天堂の思想より、もっと泥臭いド根性と下克上、反骨精神にあふれていた。その空気は俺にはあっていた。

凄いけど売れてない商品を探せ!

凄いけど売れてないゲーム
ちょっと気になるが売れてないゲームや、目を見張る所があるのに調整されてないクソゲー。海外では売れてるけど国内では売れてない洋ゲー。

洋ゲーは、修行ゲー
昔の洋ゲーは、ゲーム世界を支配するゲームマスターが、ゲームを通してプレイヤーと戦う感じが多かった。ぜんぜん、プレイヤーにやさしくない。
理不尽な死、理不尽なボス、理不尽なギミック、説明不足の暴力にあふれていた。プレイヤーは修行をし、ゲームマスターの理不尽な試練を克服し、ゲームをクリアしエンディングを見ることで、ゲームマスターに勝つのだ。

例えば、DOOM、ディアブロ、アローンインザダーク。

そんな洋ゲーやクソゲーの中にもスゲーものはある。
そういうものを徹底的に探し出し、研究し尽くし、再構築するのだ。
今なら、インディゲームの中に変なことやってるけど、何か引っかかるゲームがあるかもしれない。

ゲームのイケてない部分を探し再構築せよ!

洋ゲーやクソゲーに限らず、マリオやゼルダやスト2でも、不満があったら再構築。
オリジナルを目指さないことで、イケてないゲームを再構築し続けた結果、全然違うものが出来上がっていく。

パクリではない、完全なる別物になるまで再構築し続けるのだ。

これが「二番手の法則」。
予算や体力がないが、夢と熱がたくさんある弱者の下克上作戦。

ゲームにおける再構築の例

シューティングは「インベーダー」から「ヴァンパイアサバイバー」へ

インベーダーのブームにより、シューティングが隆盛を極め、ギャラクシアンなど色んなゲームが出て、自機を左右だけでなく、8方向に動かせるようになり、背景が縦や横、自由スクロールになって、ゼビウスやグラディウス、現在のアーチャー伝説、ヴァンパイアサバイバーにつながっていく。

ドットイートは「パックマン」から「塊魂」へ

パックマンの大ヒットにより、ドットイートというジャンルが花開き、その系譜はラリーXなどを経て、塊魂につながり、ドルアーガの塔に分岐し、ゼルダや、ダンジョンクロウルへと進化していく。

落ち物パズルは「テトリス」から「パズドラ」へ

テトリスの侵略により、落ち物パズルが台頭し、コラムスやぷよぷよなど一代ジャンルを築くことになる。ソシャゲでも色々変化をしパズドラやツムツムが生まれた。

「空手道」から「スト2」、そして対戦格闘へ

格闘家が一対一で戦うジャンルは、空手道からイーアルカンフーを経て、スト2で大爆発し、プレイヤー同士の対戦を実現し、対戦格闘ゲームが生まれた。バーチャファイターで3D時代になり、ストリートファイターも6になる。

FPSの系譜「モグラたたき」「ガンシュー」「APEX」へ

画面に出てくる敵を攻撃するモグラたたきが、ガンシューになり、カバーアクションがついたタイムクライシスを経て、DOOMやHALOでFPSになり、コールオブデューティー、フォートナイト、PUBG、APEXにつながっていく。

「アローンインザダーク」から「バイオ」でサバイバルホラーへ

コマンド選択型のアドベンチャーゲームの中に「後ろに立つ少女」や「弟切草」などのホラージャンルがあり、それが、スウィートホームなどの2DのホラーRPGを経て、3Dのホラーアドベンチャー「アローインザダーク」が登場、「バイオハザード」の大ヒットによりサバイバルホラーのジャンルが完成する。

「ビリヤード」から「モンスト」の引っ張りアクションへ

ビリヤードに、ブロック崩しの要素を加えたモンストでターン制引っ張りアクションになった。モンストの亜流もキン肉マンやジョジョなどで色々生まれた。
その先も何か出てくるかもしれない。

色んな系譜を分類し体系して遊んでみよう!

ジャンプアクションも元祖があり、ドンキーコングやマリオブラザーズの大ヒットから、スーパーマリオが生まれて「横スクロールアクション」というジャンルが生まれ、ソニックやロックマンなど別コンセプトのヒット作が生まれ、更にメトロイドや悪魔城ドラキュラなどの「メトロヴァニア」が生まれていく。
ゼルダもウルティマやハイドライドなどのアクションRPGを元に、パズル要素を足していきかなり進化していった。
これらの分析や体系は、俺の視点による分類の簡略化した説明なので、個々人の捉え方で、色んな整理の仕方ができるので、過去を調べて楽しんでみて欲しい。

二番手の法則は、オンリーワン戦略につながる

二番からオンリーワンへ

二番手はオリジナリティを否定しオンリーワンを目指せ!

二番手の法則は、No1との勝負を避け、あえてNo1を目指さず、オリジナリティを否定することで、徹底的に再構築した「オリジナル」を作り出し、オンリーワンの市場やジャンルを作り出す戦略の一つである。

「無から有を生み出す」という幻想に囚われ洗脳された人々や、パクリを否定する人々は、まず、「温故知新」と「パクリ」は違うし、何より、何もない所から、何かを生み出すことは、人類にはできないことを理解して欲しい。

デジタルゲームは、PCがないとできないし、PCは電気や回路や素材がないとできないし、最初に登場したPONは、卓球がないと生まれなかったし、PONがなければブロック崩しだってインベーダーだって生まれなかった。

人間だって、タンパク質、原子、陽子がないと作れない。

「無から有を生み出す人」に学びたい

「無から有を生み出す人」「01ができる人」もいるかもしれないが、いたなら学びたい。そして二番手の法則を使って、ノウハウに、無から有を生み出すより凄い物を生み出したい。

徹底的に観察して分析して再構築する

俺のような無能な人間には、こういう方法しかないんだよな。
徹底的に観察して分析して再構築する泥臭くてド根性と反骨精神を武器にした愚直な反復運動しかできんす。

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