映像思考③「妄想こそプロレス。ゲームこそ妄想」
Youtubeのおススメに上がってきたファイプロのファンメイクを見て思っちゃったこと。
ファイプロとは?
プロレスアクション&シミュレーションゲーム。
実際にプレイするのではなく、自分で作ったレスラーたちがオートで戦うのを見る観戦スタイルで、無限の時間を奪った憎いやつ。
妄想こそプロレス
少年時代。
誰が一番強いか、頭の中で戦わせる妄想プロレスで、ずっと遊んでいた。
妄想の中の理想のレスラーを自分の中で作り上げ、体育館や運動場、公園でプロレスごっこで遊び倒した。
ドラゴンスープレクスでむち打ちになったり、壁を走って三角蹴りして捻挫したり、友達に怪我をおわせたり、楽しかった。
レスラーが毎日スクワットすると聞けば、歩けなくなるまでスクワットするし、指立て伏せや、ロープ登りなど、毎日やった。腕や足に重りをつけて生活し、どんどん重くしていった。体育の授業だけ外して、圧倒的なスピードに感動して、のめり込んでいく。
町に出て、強そうな人の歩き方を見て、どう倒すかを頭の中でシミュレートした。
毎日が「誰が一番強いか?」の妄想と「俺も世界最強になる」の妄想に憑りつかれていた。
妄想で映像思考を鍛える
目をつぶれば、刃牙のように目の前に対戦相手が出てきたし、なんだったら、ターミネーターのように視界にかぶさるように、これから攻撃してくる敵の足の軌跡と、それに対する自分の迎撃パターンの軌跡が見えるようになった。
敵がタックルに来たら、こう切って横にいなしてエルボーとか。ローキックに合わせて前に出て掴んで軸足を狩って投げるとか、いかにして自分の必勝パターンにつなげて、敵に囲まれる前に逃げるかを常に考えていた。
(なんか、あぶねー少年だな)
このプロレス的妄想が、映像思考の下地になっていたと思う。
ゲームで妄想を実現
ファイプロは、そんな妄想を映像化してくれた。
ファイプロ以前にも、妄想の映像化は、ベストナインプロ野球やダビスタなどで熱中した記憶があるが、ファイプロは、プロレスにドハマりした少年たちには猫にマタタビだった。
ファイプロは、実際のレスラーに似た架空のレスラーで戦ったが、得意技の設定とか動きが似ていたので問題なかった。
エディット機能で、自分の理想のレスラーを作って、戦わせるだけで、テレビ観戦してるのと同じぐらい、いや、もっと興奮した。
ゲームを流し見しながら、スクワットや腹筋して体を鍛えることもできた。
プロレスを離れ、ゲームやアニメへと妄想は広がる!
絵のエディット機能で、スト2やドラえもんのキャラを作って戦わせる猛者が現れた。すげー。
ザンギは容赦ねー。のび太のくせに生意気だったのかー。
不必要なスーパーコンボでKOしてるし。KO後のスクリューも、ザンギ好きにはたまらん。
ゲームこそ妄想
ゲームはごっこ遊びから始まった
ゲームの基本は、現実世界のシミュレートから始まっている。
ゲームの祖であるアタリのPongは卓球ごっこだし、ドライブゲームや戦争ゲーム、格闘ゲームやスポーツ、フライトゲーム、忍者、スパイなど、ごっこ遊びの妄想を映像にして遊ぶところから出発している。
マリオも、最初は、テニスの審判から始まり、キングコングを題材にしたドンキーコングを経て、地下に住むカメをブラザーズで倒しに行ったりして、幻想的な夢の世界でキノコを食べて大きくなったり火を吐いたり、ヒッピーの妄想をごっこ遊びしているし、カートやゴルフやバスケやサッカーや格闘ごっこなどやってるし、コールオブデューティーはもろ戦争ごっこだし、メタルギアもCIAの破壊工作員ごっこだし、天誅も忍者ごっこだし、みたいな感じで発展してきた。
斬新過ぎても人がついてこない
最初の頃は、この世にない全部が斬新なものを作ると思って、尖った企画を出していたが、全然、理解されなくて、その数年後に、同じような企画がスーパーヒットして悔しい思いを何回もした。
その斬新な企画を受け入れてもらうためには、そこに到達するまでの準備と逆算が必要なのだ。
アップルが、iPadを作るために、いきなりiPadではなく、iMac>iPod>iPod>iPhone>iPadと逆算したように、モンハンを作る前に、スト2のオンライン>オンラインレースゲーム>モンハンと逆算したように。
商品をヒットさせるためには、それを実現するための技術の蓄積と予算、そして、皆の想像力の少し上にすることが必須。
ジュラシックパークで、まだ、有力な説でなかった羽根の生えたティラノが出たら、なんじゃこれと言われていただろうし、初代ゴジラが今のティラノの模型のように前傾姿勢だったら、受け入れられなかった。
1で種をまき、2以降で花開かせる
1を出して2以降で爆発的にヒットさせるという手法は、カプコンが良くやっている。
ストリートファイター、バイオハザード、モンスターハンターなどは、そんんな感じだ。
だが、それは少し体力がある会社で、博打好きで、オーナーが株を安定保有していて、運が良い会社じゃないと無理だとは思う。
二番手の法則でオンリーワンを作る
そこで、二番手の法則だ。
斬新な企画を思いついたら、二番手の法則でベースを作り、斬新さを乗っけっる手法だと、初期開発がかさまなくてすむ。
もちろん、オンリーワンになるまで徹底的に不満点を改善し、斬新さと融合するために試行錯誤が必要。
題材はゲーム以外にも転がっている
ゲームは、ごっこ遊びから始まっているので、ゲーム以外からも、取り入れられるものは取り入れて再構築すれば良い。
ビリヤードやピンボールからモンストみたいな流れだ。
風雲たけし城からは、Fall Guysが生まれた。
カクレンボや鬼ごっこからは、Dead by Daylihgtが生まれた。
モンストもFall GuysもDead by Daylightも、ごっこ遊びをそのまま模倣するだけでなく、様々な発明が行われているし、他のゲームからも要素を抽出して再構築している。
例えば、モンストのUIはパズドラなどから、FallGuysやDead by DaylihgtはPUBGやフォートナイトなどの既存のアウトゲームや課金モデルをベースに作られている。
ゲームが斬新だから、UIや収益モデルまで斬新にしてしまうと、開発コストがかかる上にプレイヤーの学習コストが高くなってしまう。
ゲーム全体に斬新さを求めたり、アウトゲームや収益モデルだけに斬新さを求めると、なかなか難しくなる。
もちろん、斬新さの定義によると思うが、少なくとも現在の市場が理解できない斬新さよりは、「ベース+斬新」が費用対効果が高い。
マイクラは、かなり斬新だったと思うが、サンドボックス型が無かったかといえばあるし、砂遊びをパクったとも言える。
難しいことは気にせず妄想でゲームを作っちゃえ!
ごめん。ぶっちゃけ、俺はそんなん気にせず作っちゃえば良いと思う。
開発費とか売上とかスタッフの技術とか、大ヒットさせるとか色々考えると大人な思考がいるけど、別にゲームを作りたいという衝動や妄想には、関係ねえ!!!
まずは、自分の妄想を爆発して作っちゃって、後で、大人たちの知恵を使って理性で帳尻を合わせるのだ。
今はフリーで簡単なゲームエンジンが使えるし、コード書かなくても時間かければなんとかなる。Youtuberが動画で教えてくれるし、インディーズに投資する人もいる。
見どころがあれば、俺を含めてアドバイスなんかいっぱいもらえるのだ。
ゲームは妄想と情熱で楽しく作るのが一番いい。
ただし、テクニックとかは教えることができるが、妄想や情熱や楽しさは、作り手にしかできないし、誰でも持つことができる!
「最強のゲームを目指して、行けば分かるさ」が大事!
この道を行けば、どうなるものか
危ぶむことなかれ、危ぶめば道はなし
踏み出せば、その一歩が道となり、その一足が道となる
迷わず行けよ、行けば分かるさ
結局、プロレスとゲームは妄想でつながっているってこと。
ありがとう!ダー!!!