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【驚きの事実】酒で顔が赤くなると睡眠の質が悪い?

「飲むと顔が赤くなるんだよね」🍶

そんな会話をしたことがある人も多いのではないでしょうか.

この飲酒後の赤み、いわゆるアジアンフラッシュが、実は睡眠の質にも影響を与える可能性があることが明らかになりました.

驚きの調査結果を詳しく見ていきましょう😊


1. アジアンフラッシュとは?


アジアンフラッシュとは、アルコールを摂取した際に顔や首が赤くなる現象です.特に東アジア人に多く、約36%がこの特徴を持つと言われています.

この現象は遺伝的な要因によって起こり、アルコールを分解する酵素の働きが通常よりも弱いために生じるものです.

顔が赤くなるだけでなく、頭痛や動悸を引き起こすこともあります.

2. 研究が示すアジアンフラッシュと睡眠の関係


今回、大阪健康安全基盤研究所の清水悠路らによる研究*で、アジアンフラッシュと睡眠満足度との関連が初めて調査されました.この研究では、大阪府に住む20歳から64歳の日本人3,823人を対象にインターネット調査が行われました.

*参考文献📖 Shimizu Y, et al. Med Sci. 2024;12:62.

その結果、飲酒後に顔が赤くなるアジアンフラッシュの遺伝的特徴を持つ人は、そうでない人に比べて睡眠満足度が低い傾向にあることが示されました.

具体的には、アジアンフラッシュを持つ人が「満足」と回答する割合が少ないというもので、調整後のオッズ比(OR)は0.81(95%信頼区間:0.69~0.96)という結果が得られています.

つまり、アジアンフラッシュを持つ人は約19%睡眠満足度が低い可能性があるということです.

3. 飲酒者と非飲酒者の違い


さらに興味深いことに、飲酒を続けている人と過去に飲酒をしていたが現在は飲まない人の間でも、基本的に同じ関連が認められました😯!

非飲酒者でもアジアンフラッシュがある場合、睡眠満足度が低いことが示唆され、補正後のオッズ比は0.81(95%信頼区間:0.65~0.997)でした.

4. 健康診断での新たな利用可能性


この研究は、日常診療や健康診断で簡単に行える質問票が、睡眠不足のリスク要因を特定するために役立つ可能性を示しています.

飲酒習慣がなくても、顔が赤くなる人は睡眠に対する注意が必要であることが分かりました.

つまり、アジアンフラッシュは単なるアルコール反応ではなく、日常の健康に大きな影響を与える可能性があるということです.

5. アジアンフラッシュの対策は?


アジアンフラッシュを持つ人が睡眠の質を向上させるためには、まずアルコールの摂取量を減らすことが重要です.また、アルコールが睡眠に及ぼす影響を理解し、自身の体質にあった飲み方を心がけることが、質の良い睡眠の確保につながるでしょう.

まとめ


アジアンフラッシュは単なる顔の赤みだけでなく、睡眠の質に影響を与える可能性があることが今回の研究で明らかになりました.

アルコール摂取による身体的な反応が健康全体にどのように関わるのか、そしてその影響をどう管理するかを考えることが重要です.

飲酒習慣やアジアンフラッシュに対する適切な対策を取り入れることで、より良い睡眠と健康を維持していきましょう.

あとがき


「飲むと顔が赤くなるのは体質だから仕方ない」と思っている方も多いかもしれません.しかし、今回の研究から分かったのは、その体質が睡眠にも影響を及ぼしている可能性があるということです.

自分の健康を守るためにも、アルコールとの向き合い方を一度見直してみてはいかがでしょうか.

睡眠は生活の質に直結する大切な要素です.これからも自分自身の体を大切にして、健康的な生活を送っていきましょう😊

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No.28@呼吸器内科医
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