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アレルギー性肺炎が増加中!その原因と予防策を知ろう

室内で過ごす時間が増える冬場に、アレルギー性肺炎が増えているのをご存知ですか? カビやホコリ、ダニなどのアレルゲンが原因で発症するこの病気は、家庭環境の見直しが予防に繋がります.具体的な対策を学び、健康な呼吸器を保ちましょう!😊


1. アレルギー性肺炎(過敏性肺炎)とは?


アレルギー性肺炎(過敏性肺炎)は、空気中に浮遊するアレルゲンが肺に入り込んで引き起こされる慢性の肺疾患です.免疫反応により、肺組織が炎症を起こし、咳や息切れ、発熱、体のだるさなどの症状が現れます.

主にアレルギー反応によって引き起こされるため、家庭や職場などで長時間アレルゲンにさらされることがリスク要因となります😱

2. 主な原因


過敏性肺炎の原因となるアレルゲンは、多岐にわたります.
以下が主な要因です.

★カビ(真菌)
湿度が高い場所や通気性の悪い環境でカビが繁殖し、その胞子を吸い込むことで肺炎を引き起こします.特に住宅内の壁や天井、家具の裏など、湿気が溜まりやすい場所が危険です.

★ダニやホコリ
ハウスダストやダニの死骸、糞がアレルゲンとなり、長時間吸入することで肺がダメージを受けることがあります.布団やカーペット、ソファなどにダニが潜むことが多いため、掃除やケアが必要です.

鳥の羽や糞
鳥をペットとして飼っている家庭では、羽毛や糞からの微粒子がアレルゲンとなることがあります.このため、鳥を飼っている場合は、適切な清掃と換気が必須です.鳥に関しては公園にいるような鳩も原因のことがあります.家のベランダに鳩の糞や羽毛がある場合も注意が必要です.
また時期的にそろそろ羽毛布団を出される家庭も多いのではないでしょうか? この羽毛布団が肺炎の原因となっていることが多い! 患者さんの中には自宅の羽毛布団を処分しなきゃならない人が多いので、「冬場だけ毎年咳が出る」などの人は症状がひどいときに医療機関を受診してみるのも手です.

農薬や化学物質
農業や工業に従事する人々は、特定の農薬や化学物質にさらされることで肺炎を発症することがあります.これらの物質は職場環境において注意が必要です.過敏性肺炎の分類の中には農家さんなどが肺炎になる「農夫肺」というものがあります.

3. 症状


アレルギー性肺炎の症状は、急性と慢性に分かれます.

・急性症状:発熱、悪寒、咳、息切れ、筋肉痛などが、アレルゲンにさらされてから数時間で現れます.

・慢性症状:長期間にわたるアレルゲンの曝露で、持続的な咳や疲労感、呼吸困難が見られ、肺の機能が徐々に低下することがあります.

4. 家庭でできる予防策


・湿度管理
カビの繁殖を防ぐために、室内の湿度を50%以下に保ちましょう.特に冬場は加湿器の使い過ぎに注意し、必要に応じて除湿機を使用することが効果的です.

定期的な掃除
ダニやホコリを減らすため、定期的に掃除機をかけ、カーペットやソファのクリーニングを行いましょう.特に布団や枕はダニの温床になりやすいため、ダニ対策用のカバーを使用することをおすすめします.

空気清浄機の活用
室内の空気を清潔に保つために、空気清浄機を活用しましょう.HEPAフィルター付きの空気清浄機は、アレルゲンを除去する効果があります.

適切な換気
室内にこもったアレルゲンを外に逃がすため、こまめに窓を開けて換気を行いましょう.特に料理をした後や掃除の後は、室内の空気を新鮮に保つことが大切です.

ペット環境の清潔維持
鳥などのペットを飼っている場合は、定期的にケージの掃除を行い、糞や羽毛が溜まらないように注意しましょう.また、飼育環境の換気をしっかり行うことも予防につながります.

5. 治療方法と費用


過敏性肺炎の治療は、主にステロイド薬や気管支拡張薬を使用して炎症を抑える方法が一般的です.また、アレルゲンの除去が重要で、長期間アレルゲンにさらされる環境を避けることが必要です.治療費は症状の重さによって異なり、外来治療であれば月々5,000円〜10,000円程度ですが、慢性化した場合は入院や専門的な検査が必要となる場合もあります.

まとめ


過敏性肺炎は生活環境を整えることで予防が可能な疾患です.家庭内での湿度管理や掃除、空気清浄機の使用などを心がけ、アレルゲンへの暴露を減らしましょう.また、早期に症状を発見し医師に相談することで、重症化を防ぐことができます.家族みんなで協力して、健康的な呼吸環境を維持しましょう.

今回はアレルギー性肺炎(過敏性肺炎)についてでした.
初めて知ったよ!って人も多いのではないでしょうか? また「昔から花粉症や喘息かなと思ってたけど、私って実は過敏性肺炎なのかな?」と自身の病気が判明する可能性もあるかもしれませんね😊

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No.28@呼吸器内科医
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