限界の世界の色彩。
いつまでも目を瞑っていたい。
掌で覆った瞼の裏側。
目が見えなくなってしまえばいい、
なんて
とんでもない不謹慎なことを考えた。
今日だけは
どうか、
どうか。
許してほしい。
真っ暗闇は
今日は
優しさに想えて
何故か
何故だか
そんなものに、
甘えていた。
雨が降る夜には
月は何処にいるのだろう。
僕の変わりに泣いてくれている空は、
否。
僕の変わり、
だなんて。
笑って仕舞う。
空は唯、
雨を降らしただけだ。
僕の変わりに泣いてる訳じゃない。
瞼は閉じる。
「明日だけ、
あともう少しだけ
明日までは明日までは、
明日まで。
生きよう、ね。」
そうして
泣きそうな顔をして笑った君は、
世界の何の美しさより
綺麗で仕方なかった。