INFPすぎる私が、起業よりも会社員でいたい理由
"起業" と聞くと3年前くらいまでは
「すげーなぁ、意識高いんだなぁ」とか
「弱肉強食で生き残れる猛獣タイプ」
「お金や仕事が大好きなギラギラ人間」
「メンタル強そう (怖い) 」みたいな
なんかそういうイメージがすごくありました。
豪邸に住んでるとか外車が好きとか、ブランド品が好きとか やたら堂々としてて態度が大きいとか ……なんだろうな、「会社員は飽きたし俺はもっとできる人だから自分で会社作ったろ!」みたいな、有り余る余裕みたいなイメージがバリ強かったんです。
でもここ数年 (コロナ禍以降くらいかな) で
Web系や動画編集、ライティング、イラスト、デザイン、コーチングなどなどの仕事がめちゃめちゃポピュラーな選択肢になってきて、
人間関係で悩みやすいHSPには起業がおすすめ!
会社員になってみても続かなかった。時間や場所に縛られたくなかった。だから起業しました。
芸術家タイプやINFPには会社員としての生活が窮屈に感じられる傾向があるので、起業を視野に入れてみるのもおすすめです。
なんか、こういう感じの「社会や会社に適合するのが難しかったら、起業しちゃえ★」的な言葉をよく目にするようになりました。ゴリマッチョな人だけではなく、自分に似たタイプの人がたくさん起業していてひぇー!って思っています。
私もHSPと言われる部類の人間なので
人間関係に悩まされることが多いし (言葉の意味とか機嫌とかを探ってしまう)、気温やホルモンバランスですぐ崩れる体調を我慢しなきゃいけないプレッシャーを辛く感じるし、同僚の独り言やら溜息やら貧乏ゆすり系の物音がめちゃめちゃ苦痛なほうだし、集団行動全般 (部活っぽい雰囲気とか) がものすごく嫌いです。
INFPという性格はとにかく「上からの押し付け」や「強制」を嫌う性格だし、自分の意見が尊重されなかったり自由を認められない状況が続くと深刻に精神をやられるような性格の持ち主です。「仕事ですから……」みたいなサラッとした感じで割り切るのも難しいし、私は特に自分の強みや能力が必要とされない環境に身を置くと死にたくなってしまうような性格です。
そして生まれも育ちも東京&10年間くらい東京で社会人をしてきたけど満員電車に耐えられなさすぎて東京から田舎に出てきました。
私はどちらかというとコロナ禍に救われたほうの人で、派遣先の仕事が一年半くらい在宅勤務になった期間があり……すごく嬉しくて快適でした。
毎日電車に乗る生活を辞めるだけで、こんなにもストレスが減る。自分が働く姿を誰にも見られなくて済む。どんな服装でいても許される。仕事中に本当に暇な時間ができてしまっても、仕事するフリをせずに済む。
願わくば、コロナ禍が明けてもずっと在宅勤務をしていたい……と切実に感じました。
それに加え、
IT事務 (サポート系) の仕事は楽しいけれど、将来を考えるとオペレーターではなくマネージャーの立場を期待されてしまいそう。業務委託という立場も正社員に比べると微妙だし、ずっと正社員の 尻拭い 困り事解決系の仕事を続けるのはしんどいかも。せっかくExcelも好きだから、今以上のパソコンスキルをつけたい。価値のある人になりたい。→市場価値の高い人になれば、在宅勤務の可能性が広がるのではないか?
こういう気持ちも膨らんできたので
クリエイティビティを活かせそうなWebデザイナー (兼:Webコーダー) を目指すに至りました。
とはいえ、未経験どころか予備知識すらなかったので突然Webデザイナーになるのは難しい……
ということで、2023年に未経験可&研修制度ありのWeb系会社に入社したのでした。当時30歳。
この会社は
「研修期間中は業務委託として別の会社に出向してWeb制作の勉強をしてもらいます。研修期間中にWeb制作でも他のことでも、自分で営業をかけて仕事をとって10万円分の売上を作れたら研修終了になり、在宅勤務でWeb制作の仕事ができます。」という、Web系やIT系の業界ではわりとスタンダードなスタイルをとっている会社でした。
最初は、燃えてました。
とにかくWeb制作のことを覚えて、デザインもコーディングもできるようになって、社内勉強会にも積極的に出て、やる気のあるところをアピールして、一刻も早く研修を終えたい!!
Web制作の勉強はすごく楽しかったし、コーディングも自分には結構向いているなと思ってました。
しかし、私には重篤なアレルギーがありました。
営業活動です。
会社の決まりでは、10万円分の売上を作らないと研修を終えられない&研修を終えたあとでも、継続して売上を作らなければまた研修生に戻る可能性がある……ということだったのです。
私は、社会人になってからの10年間
お金に困っていない期間が全くと言っていいほどありませんでした。常にお金がない、お金がないと言いながら苦しんでいました。
そのため、極度の貧乏性であり羽振りは悪く……
お金を惜しむ人の気持ちが分かりすぎてしまうというか、人にお金を出させることへの嫌悪感がものすごく強くなっていたのです。
研修期間中である自分のクオリティで、
そんな高いお金を請求するなんてとんでもない。
今はただでさえWebクリエイターなんて飽和状態だし、素人でもおしゃれでシンプルなサイトくらいだったら簡易的に作れるツールも沢山出てきている。
それなのに、自分や自社に対してWeb制作でそんな高いお金を出してくれるお客さんなんて、いるのか!??無理ゲーじゃね!!???
そう思った私はみるみるうちに熱意をなくしてしまい、2024年の春から出向していた出向先と合わなくて疲弊していたこともあり、入社から1年半も経たないうちにWeb制作を諦めて退職してしまいました。
その間もそのあとも起業について考えてみたことは何度かありましたが、やっぱり「お客様に直接的にお金を請求しなければならない、しかも自分が生活できるだけの額を出させなければならない」と思うとどうしても起業をする気にはなれませんでした。
思えば、20代の頃にバンド活動をしていた時も
ライブの告知をすることがすごく嫌いでした。
元々私は仕事終わりの夜や土日に予定が詰まっていると負担に感じるタイプだし、好きな芸能人もおらず人を推したこともなく、「ライブを観にいきたい!」という気持ちもあまり湧きようがありませんでした。
プロでもない私がただ自分に自信を持ちたくて音楽が好きでやっているだけの活動に対して、
「この日ライブなんだ〜!チャージ代はウン千円で、ライブ会場は都心のこの辺で (観にくるにも交通費がかかる)、行くって決めたらなるべくドタキャンしないでくれると嬉しいなー!!どう?遊びに来ない?」
なんて言えるかボケェ!!!!!!
そして、私が好きな言葉No.1は
小学生の頃からずっと「適材適所」です。
世の中には本当にいろんな性格の人がいて、
自分と正反対の好みを持つ人もいて、
あるポイントではすごく親近感が湧くけど別のポイントでは全くわかんねぇみたいな人もいて、
だからこそ世の中うまくバランスが保てるわけで。
その「適材適所」を実現できる場所が、大きくは世界や社会、小さくは会社だと思うんですよね。
私は細かい作業やミスをなくすための工夫や仕事の効率化が好きで、ずっと座りっぱなしで集中力を求められることが苦にならない。でも営業や交渉が嫌い。
別の人は、人と話すことが好きで営業も上手にできて会社の利益に沢山貢献できる。でも、細かい計算やミスが許されないプレッシャーが嫌い。
これ、やっぱりお互いがお互いの苦手な部分をカバーできれば双方が自分の得意分野に集中できるんですよね。全部ひとりでやらなくていい。
苦手の克服ってすばらしいし必要なことだけど、
やっぱり限度とか「どうしても」なことってあると思うんですよ。無理なものはどんなに気合を入れても無理だし、そこに時間や気力を注ぎ込むくらいなら得意なことを伸ばすほうが有意義だと思う。
会社員になる前に保育士だった時も、
「ピアノ弾きたくなーーい!!みこるん先生、お願い!!」って言われた時すごく嬉しかった。
その先生にとってはピアノの練習も楽しくなかったらしく、ピアノを弾く時のプレッシャーも苦しかったみたいなんです。でも、私はピアノが大好きでいくらでも弾くよ〜♪って感じなので、頼られるとただ嬉しい気持ちしかない。
もしかしたら、自分が死ぬほど嫌いで苦痛だと感じていることでも「やりたい!俺にやらせろ!」くらいに思って息巻いてる人がいるかもしれないんですよね。てか、きっといます。
同じ仕事でも、苦にならない人が担ったほうが絶対にいいと思います。そのほうがクオリティも上がるし全体的な士気も上がると思う。
なので、私は確かに社会不適合者っぽいところが大いにあるし「会社員向いてなさそうね〜w」って言われまくるような人間なのですが。。
自分の得意なことを活かして、自分に任されたエリアを守ることに専念したいので今後も会社員として働いていきたいなぁと思っています。
まぁ、苦手なことが多いので場所選びがすごく重要になってしまうんですけどね (滝汗、、
来週から新しい仕事を始めるのですが、いろいろ紆余曲折あったあとに「この仕事なら自分の強みを必要としてくれそう!!」と感じられた仕事なので、無理しない程度に頑張って自信をつけていけたらいいなと思います。
会社側としては欲しい能力をもった人材が来てくれて、人材側としては自分の能力を会社が使ってくれて自信がついて……そんな関係性を実現できたら、それ以上に嬉しいことはないです。
というわけで、
なんか最近自分と似たタイプの人がいっぱい起業して自分らしく生きててすごいなぁいいなぁ、という気持ちが湧き上がりそうだったので、なんでずっと会社員をしているかについて書いてみました。
長くなっちゃったけど読んでくれてありがとう☆