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泣きっ面に蜂とはこういうことだろう

私は最近とっても運が悪い。もしかしたら世界一...というのは言い過ぎだろう。私が住んでいる半径500メートル以内の中では確実に運が悪いと言えるだろう。

その理由の一つ目。
仕事がめっきり上手くいかない。5月に頑張りすぎたからだろうか。六月は上手く数字が取れない。相手の感情を読み取って巧みに言葉を使わなければならないのだが、どの言葉を使って良いのかが分からなかった。散々だ。まあこの仕事が散々な理由は二つ目が大きいだろう。

理由の二つ目。
彼氏との別れである。正確にはまだ別れたとは言わない。ただ別れたに等しいだろう。私の一番の不幸でもある。
六月の中旬、いきなり連絡が取れなくなった。仕事が忙しいらしい。毎日朝早くから日付が変わるギリギリまで働いている(らしい)。
そんなこと言っても本当か分からない。私は疑い深い人間だ。
最初は信じて心配の言葉もかけていたが偶然後輩のマッチングアプリから彼氏を発見。
それを見つけた瞬間、私はやっぱり...という気持ちと苛立ちが隠せなかった。
彼にとって私はすごく大切にされていると思っていた。今まで両親にも彼女を紹介したことなかった彼が初めて私を紹介してくれた。友人にも紹介してくれた。
友人はこう言った。「〇〇は男気がある。絶対に中途半端なことはしないから安心してね」と。嘘つくなよな。全然中途半端。

連絡が取れなくなって3週間。電話をかけたら忙しいって言っただろう。無理だから。と強めに文章のみで返された。
私はその文章を見てサッと何かが引いた。7月までに服を家に取りに来なければ玄関の前に捨ててやろうと思う。それくらいのことをしても神様にはバチは当たらないよね?

それほど彼とは長く付き合った訳ではない。ただ、それでも思い出というのは深いものだ。ああ、私やっと幸せになれると思ったのにね。


そしてラスト三つ目。
私は交通事故に遭ってしまった。仕事帰りのことだった。
自転車で青信号を渡っていた時のことだった。左折した車が挨拶代わりにタックルをしてきたのだ。
ああいう時って本当に避けられないだなあなんて感じた瞬間に身体に鈍い痛みが走り飛ばされた。
正直痛いとかの前に色々積もった感情が先に出てきて涙が止まらなかった。もちろん傷は痛いがそれ以上に心が痛かった。
私の目の前で事故を見たお兄さんが颯爽と駆け寄り近くの歩道まで運んでいく。手際がよく、すぐに救急車とパトカーが来た。私はここぞとばかりに大きな声で泣き叫んだ。この身体と心の痛さが心地よい、なんて感じながら。

因みにこの時彼にも電話したが出なかったので、彼と付き合う前に仲良くしていた男の子に連絡して家まで送ってもらった。なんて情けないのだろう。この後彼に事故に遭ったことをLINEで伝えたが無視。彼はもう私なんてどうでも良いらしい。

幸い骨には異常がなく傷のみが私の身体に残っていた。
傷が思ったよりも酷く傷口からバイキンが入ってきて見たこともない色に変色していた。
事故で怪我しただけなのに点滴まで打つことある?


といった感じだ。
これが私の一ヶ月の要約である。こんな不幸な一ヶ月人生で最初で最後にして欲しい。全くごめんだ。
ここまで嫌なことがあったから後はもうぽっくり死ぬだけか良いことだらけな日常が来ることを祈るばかり。

どう?世界一とは言い難いけれど、半径500メートルの間だったら一番不幸だと言えそうでしょう?
これ、フィクションじゃないんだからね。ノンフィクション。

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