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はてしない寂しさ

はてしない寂しさ
体をくりぬいて
心の奥底までからんからんにした

音も鳴らない
声もしない
空洞は
空洞にすらなりえない空気

無酸素の宇宙は
大気圏を越えなくとも私のなかに横たわる

ならば自由に泳ぎたいのに
何一つ思い通りにいかなくて悔しい

だけど私は
思い通りを知らない
通したい思いを
私は知らないから

波間に揺られて漂うぶん
沈むことを厭わなかったあの時よりは
すくわれているのか

流れゆく涙の意味も知らないけど
私を悲しめる私を
少しだけ慈しんでもいいだろうか

苦しさは消えないけれど
少しだけ幸せを望みたくなった今を
少しだけ生きてみたい
少しだけ 少しだけ 少しだけ

©2016  緋月 燈

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