ルーツを辿れ!茅野市尖石縄文考古館 / 長野・茅野市 ②
こんにちは。
藤森さんの建築物を堪能した後に向かったのは、茅野市尖石縄文考古館。
縄文のデコラティブな造形も遮光器土偶もずっと好きなんですが、ズンとスイッチが入ったのが、東京国立博物館でレプリカを触らせてもらった時。「これ知ってる」というボンヤリとした記憶のようなものが流れ込んできたんです。
(記事「見えなかったものを観てみよう! / 東京国立博物館 x NHK『8K文化財プロジェクト』」)
私の場合、物にしろ人にしろ惹かれるものには「懐かしい」という要素が入っていて。それは過去世、魂に刻まれた記憶なのか、と感じています。で、「私はどこから来たのか」といつも考えてしまう。
およそ1万3000年続いたとされる縄文時代。
この諏訪地域は縄文時代に最も栄えた地域の一つであり、多くの縄文遺跡が発見されています。八ヶ岳山麓の縄文王国。
「1万3000年続いた」とサラッと言うけど、凄過ぎる。武器は発見されておらず、争った形跡もほぼなく続いた1万3000年。西暦2022年を生きる私たちはどれほどの争いを繰り返してきたんだろう。
以前の文明の教訓があったのか、所有という概念を放棄したのか…。とにかく今の文明よりも霊性が高かったんだろう。なんてシャンバラ。
うわー!言葉を介さない何かが直接刺さってくる。
縄文時代のピークであった4500年〜5500年前、縄文中期の作品たち。
この造形、この装飾。豊かな精神性なくして成り立たない。
最古の文明とされているシュメール文明に先行する縄文。そして日本語と同じ膠着語に分類されるシュメール語。原点は古代日本なのか。
発見されたんじゃなく、自ら出てきた感じ。
蠢く螺旋エネルギーを放ってる。
あー渦巻くエネルギーといえば、古代マヤのパレンケの石棺を思い出す。1952年6月15日、メキシコのチアバス州にあるパレンケで考古学者のアルバート・ルース・ルイリエルにより発見されたパカル王の墳墓。その石棺の蓋が有名な「古代の宇宙飛行士」。
横向きに見ると、何やら操縦しているように見えますなー。まあ、上に止まっている鳥の向きからして縦に見るのが自然なんだろうけど。しかしメカっぽいなー素晴らしい表現力。
そしてね、ネイティブ・アメリカンやアイヌにも縄文に通ずるこのエネルギーを感じるんです。(記事「道東。最果ての地へ③〜アイヌコタン、藤戸竹喜の『熊の家』」)
日本人の約40%近くが持つと言われているD1b系統遺伝子は、日本列島以外には存在しない遺伝子と言われており、縄文遺伝子とも呼ばれています。
大陸の人々が「音」としか認識出来ない虫の鳴き声を、私たちが「声」と捉えられるのもこの遺伝子のおかげなのか。
自然と共生しながら生きていく。これは個が独立していなければ成し得ないことなんだろう。
見えないものを大切にしてきた日本人。すべてに神が宿るとする文化。
神ってどこか遠くにいるヒゲを生やしたおじいちゃんじゃなく、自分。自分以外の何かを崇めるのではなく、自分の可能性を信頼すること、憶い出すことなのかなーと、蛇と月を見ながら思った。
「縄文のビーナス」
土偶の多くは壊された状態で発見されますが、このビーナスは寝かせるように安置した状態で出土。
「仮面の女神」にも会えて嬉しい。
このコも穴の中に横たわるように埋められた状態で出土。
出土日に「午後2時」と記されている。関係者の方々の土偶への愛情がうかがわれる。
なんて美意識が高い縄文人!!!耳飾の素敵さったら。
黒曜石の鏃(やじり)に
水晶の石器に、翡翠、曹長石、琥珀のペンダントヘッド!素敵!!!
諏訪ブランドの黒曜石は当時の憧れのジュエリー。きっと全国から注文が殺到したに違いない。
縄文時代に最も栄え、縄文が最後まで残った地。
糸魚川・静岡構造線に、中央構造線が衝突する結節点に位置する諏訪大社の前宮境内。このフォッサマグナの火山活動から生まれた良質な黒曜石。
帰りにガチャガチャ。
遮光器土偶出てきますように。
ありがとうーみみずく土偶ちゃんと来てくれた。一緒に帰ろうね。
続く