シャネルとゴッサンス / パリ①
こんにちは。
今日はヴロツワフからパリへ向かいます。UFO(客室乗務員労働組合)の呼びかけによりルフトハンザがストライキを実施したので、半日ほど予定がずれたりと色々ありましたが〜まあそれも楽しんでパリへ。
CDG到着。
パリに来たらとりあえずサントノーレ。今回はパレ・ロワイヤル方面から歩きます。
シャネル
まずは、シャネル。
「ココ」と呼ばれるようになったガブリエル・シャネルは1910年、カンボン通り21番地に帽子店「シャネルモード」をオープンします。そして1918年にはカンボン通り31番地にクチュールハウスを構え、ブティックは現在に至ります。
18歳の時に中国風のスクリーン(屏風)に魅了されたというシャネル。
コロマンデルスクリーンに囲まれたカンボン通りのアパルトマンは憧れ。
1996年のクチュールコレクションのコロマンデルスクリーンなドレスは夢。
そして2018年には屏風を着想源としたファインジュエリーコレクションが登場します。
屏風に魅入っていたら、「美しいわよね〜」とNYから来たガイ。「中国風屏風ってシャネルの真髄よねー」「ねぇちょっと私の新しいシャネルパース見てくれる?」とひとしきりシャネル愛を披露してくれ、「来年、東京行くわー」とハッピー全開。全身で好きを表現してる人に出会うと嬉しい。
ゴッサンス(Goossens)
1954年にガブリエル シャネルとビザンチン様式のジュエリーを再現したロベール ゴッサンス。
金細工と彫刻の高い技術を有したゴッサンスはカンボン通り31番地のシャネルのアパルトマンの家具もデザインしています。
ゴッサンスよねー!この金細工。クリスタルとゴールドの組み合わせ!なんて素敵。
ハルミさんの作品が好きなの!と話してたら「これ開けてみて」とスタッフ。(Goossens x Harumi のカプセルコレクションは2018年、2019年と2回発表されています。)
造形作家であるハルミ・クロフソフスカ・ド・ローラ。バルタザール・クロソフスキー・ド・ローラ伯爵を父に、日本人の節子さんを母に持つ方。
きゃーなんて愛らしい!柘榴の中にネズミちゃんがちょこんと座ってる。
ハルミさんの生き物に向ける眼差しが好き。
好奇心と独特の感性、そして豊かな学識と知見が絡みあったハルミさんの奥深い作品に心魅かれる。人は自然の一部であるのに…距離ができてしまった今。
2019年2月に東京で開催された『Vestigia Naturae - ハルミ・クロソフスカ・ド・ローラ』展を思い出しました。
(記事「『VESTIGIA NATURAE』by HARUMI KLOSSOWSKA DE ROLA / ハルミ・クロフソフスカ・ド・ローラの驚異の部屋」)
ゴッサンスは2005年にシャネルのメゾンダールに加わっています。
シャネルは1985年から伝統技術を持つ職人の工房を支持し、その技術を保存してきました。2002年から毎年12月に発表されるプレフォールに相当するメティエダール は、職人たちの卓越した技術を保存するコレクション。
ゴッサンスの美しい金細工。
メティエダールは、刺繍に金細工、羽細工といった技術を「纏える」形にしてくれるコレクションなのです。
コレクション見た瞬間「スカラベは絶対私のところに来る」と念じたバングル。
シャネルのメティエダールの中心を担う場所として、建築家 Rudy Ricciotti によりデザインされた Le19M 。
オーベルヴィリエ地区とパリ19区の間に位置するこの Le19Mには、刺繍のルサージュ(ルサージュ アンテリユと刺繍学校を併設)、モンテックス、靴のマサロ、羽根および花細工のルマリエ、帽子のメゾン ミッシェル、プリーツのロニオン、フルー(シルクやオーガンザなど薄い生地の仕立て技術)のスペシャリストであるパロマ、金細工のゴッサンスといった11のメゾンダールがアトリエを構えています。
Le19Mを訪れた人たちが少しづつ刺して出来上がったタペストリー。
ゴッサンスで長居してしまいましたが、サントノーレ歩きは続きます。