「創作大賞感想」小説 能登の夏-辛いから、頑張る! あかうまさん作
あかうまさんが書かれた小説「能登の夏ー辛いから、頑張る」を
読みました。
主人公のイカ猟師ノトーが震災にも負けずに
立ち上がって新しい道をみつけ、伝統を
絶やさないように必死に努力する様を
描いています。
ノトーは、イカ漁再開のために仲間と共に
まずは船に立てる「とも旗」を作り、イカの町、
小木の復興を目指します。 旗をみあげる
ノトーの熱い心が、行間にあふれています。
またノトーの友人ノロシーはキリコ師です。
キリコ(灯篭)は震災ですべて流されてしまいました。
流されて空っぽの保管庫をみつめ、ノロシーは涙をぬぐいながら、
また灯篭づくりを決意する様が、とても切なく、雄々しいです。
一方 富山の高岡は、液状化に襲われましたが
祭りは中止にならずに済みましたが、ノトーの友人タカは、
ノトーたちに申し訳ないという 気持ちで一杯に
なり苦悶します。もう一人の友人ヒーミは氷見市在住で、
祭りは液状化で中止。
ヒーミーは ひどく打ちひしがれるますが、
「頑張るしかないがやちゃ」と立ち上がります。
このセリフがとても印象的 光を与えます。
こうして4人の若者たちが、実家の全壊、半壊にも
めげずに、未来に期待して一歩を踏み出していきます。
TVで流される悲惨な光景ばかりの 能登半島地震ですが、
たくましく 生きて行こうとする人たちの心意気が
ひしひしと感じられる作品だと思いました。
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