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「姉さんの傘は日の丸色」詩―#シロクマ文芸部#赤い傘 企画応募作品

晴れた日の 田舎道には
稲穂を わたってくる
緑の風が 心地よい
清水が 側溝を 
歌い弾けて 流れる

雨が 降り出すと
僕の傘は 小さな穴が開いていて
雨粒が 穴から落ちてくる
そんな時 姉さんが
一緒に 入ろうよと
誘ってくれる

姉さんの傘は 赤い傘で フリル付き
この傘が 大のお気に入りだ
傘に入り 上を見上げると
雨粒が 傘をたたいて
雨の音符を 奏でている

「すてきでしょう。 ルビー色よ
晴れた日にさすと 顔が
お日様色に なるんだから」

僕が「日の丸色だね」というと
目をひそめて ふくれっ面
僕は それが面白くて
姉さんは「日の丸傘」持ってると
囃し立てた

姉さんが お嫁に行ってしまうと
赤い傘は 少し寂しそうに
傘立てに ひっそり佇んで 
雨降りを 待ち続けてる

小牧幸助様の#シロクマ文芸部企画
題「赤い傘」に応募させていただきました。
小牧様 今回もお世話になります。

#創作大賞2024 #オールカテゴリ部門 #詩 #Poetry #lyric #抒情詩 #シロクマ文芸部 #赤い傘 #私の作品紹介 #立山  剣  

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立山 剣
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