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観劇初心者の私がミュージカル『天使にラブソングを』に感動した話

先日、ブロードウェイミュージカル『天使にラブソングを』の来日公演を観劇してきました!
役者さんたちから直に受け取る熱量はすさまじく、映画とは違う良さをひしひしと感じたので、感想をまとめました。

そもそも、来日公演ってどんな感じ?

恥ずかしながら、私、ミュージカルの来日公演を観るのは初めてでした。
本場の公演や日本語のミュージカルと何が違うのかというと、
・ちゃんと左右の電光掲示板に字幕がある
 (舞台はやはり生なので多少セリフの違いはあるものの、タイミングやニュアンスはほぼ一緒で見事です)
・舞台装置は割とシンプル、背景の映像で場面転換を表現しているのが印象的
・日本人キャストはほぼなし。ダンサーの方に数人日本人なのかな?という方がいらっしゃいました

ミュージカル版の素晴らしさ

そもそも映画版『天使にラブソングを』が大好きな私。
ウーピー・ゴールドバーグ演じるデロリスやシスター達がとってもチャーミングだし、歌唱シーンは何度観ても胸をうたれます。
観劇前は映画版よりも感動できるのか正直心配でしたが、そんなのは杞憂で、ミュージカル版は違った魅力がたっぷりでした。

デロリスの魅力

今回の来日公演でデロリスを演じたのはNicole Vanessa Ortizさん。
映画版デロリスよりだいぶスマートな印象ですが、歌声を聴いた途端その熱量と迫力にびっくり。
ドレス姿を披露した時のプロポーションの良さにもびっくり。
映画版の主演Whoopi Goldbergのコメディエンヌらしい演技も大好きですが、Nicoleの気高いデロリスも素晴らしかったです。

音楽の魅力

事前情報なしで観賞したので、映画版の『Hail Holy Queen』や『I Will Follow Him』が聴けるものだと思っていたのですが、ミュージカル版の楽曲は全く異なるもので驚きました。
しかも作曲はディズニー音楽の巨匠ともいわれるAlan Menken

特にデロリス率いる聖歌隊の初披露の場での
Take Me to Heaven
Sunday Morning Fever
の一体感に自然と涙が出ました。

他の楽曲も、映画版は讃美歌をアレンジしたものが多い一方、ミュージカル版はファンクやディスコミュージックが多い印象で、思わず体を揺らしてしまうような音楽が多く楽しかったです。

ストーリーの魅力

ミュージカル版は映画版のストーリーをなぞりながら、
より登場人物を深堀しています。
とくにデロリスを助ける警官エディや、見習いシスターのメアリー・ロバートの感情が露わになる歌が印象的でした。
特にシスター・メアリー・ロバートは映画版と似たキャラクターで、内気で従順でありながら、デロリスに影響されて外の世界に興味を持ちます。自分の今までの行動や選択を振り返り、自分が本当にしたいことを吐露する歌『The Life I Never Led』がとても素敵でした。
シスター・メアリー・ロバート役のSophie Kimさんは、韓国ミュージカル界のDivaとも言われている方だそうで、華奢な体からは想像できないエネルギッシュな歌声に胸を打たれました。

その他も、大事な舞台前夜にシスター達がパジャマ姿で歌う『Bless Our Show』など、映画版よりこまやかに登場人物を表現する歌が多くて大満足。

ミュージカルでしか味わえない興奮や感動がある

映画で役者の表情をアップで見たり、綺麗な歌声を楽しむのももちろん楽しいのですが、役者を生で観て直に歌声を聴くことでしか感じられないパワーや、観客に訴えかける感情があり、同じ舞台を何度も観賞する方の気持ちがわかった一日でした。
本作に関しては、映画版よりも主役デロリス以外の登場人物を掘り下げていたイメージで、より『天使にラブソングを』という作品全体が好きになりました。

残念ながら2024年の来日公演は終わってしまいますが、来年また来日してくれることを願うばかりです。

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