#183 うつ病発症12日前・発症後328日目

さて,今日は少し前置きから入ります。

今日は本を読んでいました。『0才から100才まで学び続けなくてはならない時代を生きる学ぶ人と育てる人のための教科書』(落合陽一,2018年)です(リンクはこちら)。この本は,親子で一緒に読んでもらい,子どもの教育に役立ててほしいものらしく,落合陽一にしては,かなり読みやすい本です。

(落合陽一の本は,「読みにくい」というよりは,普段使わない単語が頻発するので理解しにくいという感じです。文章の運び方・論理展開は読みにくくはないと思います。普段使わない単語を(落合本人としては「普段遣い」の単語なんでしょうけど)用いるのが,落合陽一の魅力ですよね(箕輪厚介が「落合陽一はファッションだ」と言う意味がよくわかります)。落合陽一は,メディア露出も多く,現代の「意識高い系」を代表する1人ですよね)

「読みやすい」なんて書きましたが,途中で,子どもの病気・異変に気づくきっかけとして,「いつもより上体のスタビリティがとれていないな」と思ったという具体例をあげています。うーん,こういう言葉遣いが落合陽一らしいですね(笑)。

ちょっと脱線しますが,個人的には,こういう文章は自分では書きません。「スタビリティ」なんてワードをそもそも知らないということもあるのですが,僕が気をつけているのは,動詞・述語がメインになっているという,日本語の特徴です。逆に,英語などの外国語は,名詞・主語がメインになっているように思います(まあ,英語以外の外国語はほとんど知りませんが)。

例えば,↑の「スタビリティ」という単語は,「安定性」みたいな意味だと思いますが,「安定性」という名詞・主語が,その文章で言いたいことの中核に位置していますよね。でも,日本語だと,「安定性がとれていない」よりも「安定していない」のほうが自然です。「上体の安定性がとれていない」よりも「上体が安定していない」という文章が日本語として自然で,だからこそ,日本語らしい。僕はそう思っています。

近頃は,どうしても,英語などの外国語の影響を受けてなのか,名詞・主語メインの文章が多いような気がします。まあ,意味はわかるのですが,どうしても,日本語として不自然だなぁと思ってしまいます。何より,読みにくい(笑)。特に,法律の世界は,法律をドイツやフランスから輸入したせいか,この傾向が顕著な気がします。

まあ,しょうがないかもしれないのですが,僕はいろいろと気になってしまいます。枚挙にいとまがありませんが,例えば,法律の世界では「意思表示をする」って,めちゃくちゃ使います。ほとんどの弁護士・裁判官が,何の疑いもなく「意思表示をする」と書いていると思います。でも,日本語として自然なのは,「意思を表示する」ですよね。外国語をそのまま日本語にしているので,その外国語の略語に「~をする」と取ってつけた専門用語がめちゃくちゃ多い。だからこそ,「意思を表示する」よりも「意思表示をする」のほうが,法律的には正しいのかもしれません。

でも,僕としては,日本語として自然で,理解しやすいほうが良いのです。ここは,僕がとても気をつけているところです。この言い回しにしても,「ここに関して,僕はとても気をつけています。」という文でもよかったのですが,「ここは」から文章を始めたかったので(そのほうが,強調できて,なおかつその強調が読み取りやすいと判断したので),↑のような言い回しにしました。

あと,「ないです」も使いませんね。「ありません」を使います。そのほうがキレイだから。「仕方ないです」じゃなく「仕方ありません」と書いたほうが,日本語として読みやすく,キレイな気がします。バカの一つ覚えのように「です」「ます」を付けるよりも,日本語独自の活用形を生かしたくなりませんか?

なんて,落合陽一の本の中のワンフレーズから始まり,最終的におじさんくさい言葉を書き連ねた上で,今日もうつ病経過を記録していきます。(第1回目はこちら。第2回目も大事なのでこちらからどうぞ)

早速↓へGO!

【過去のこと・思い出したこと(発症12日前)】

さて,うつ病発症まで残り12日!いよいよ近づいてきました。

・6月28日㈮:8時50分に出勤しています。午前は裁判の期日がありましたので,9時14分に事務所を出発しています。午前に2件の期日を済ませ,午後1時12分に事務所へ戻っています。その後は予定もなく,午後5時29分には退勤しています。やけに早いですが,この日は,事務所の食事会が催され,それに出席したのです。事務所の食事会なんだから,事務所の近くでやればいいのに,わざわざ電車で移動させられました。まあ,そういうのもイヤでしたね。仕事がたまっていて,それどころではありませんでしたし(まあ,あらかじめ知らされていた予定なので,その日までに仕事の調整を済ませておかなければならなかったのは,そのとおりです)。

この頃には,既に心身ともにボロボロだったと思います。何かのきっかけで,いつ働けなくなるかわからない状態だったでしょう。この日も,食事会のあと,なぜか遅くまで飲み歩いています。帰宅したのは日付が変わった夜中の12時22分です。自分の当時の状態を考えれば,早く帰宅するべきだったのは明らかです。しかし,当時の僕は,自分のことを考えた,合理的な判断ができなくなっていました。仕事中も,目の前の仕事に集中できず,後回しでいいはずの仕事に先に手を付けてしまったり,しかも,その後回し仕事を片付けないと気が済まなかったり,周囲の声や事務所の電話の着信音ががやけに気になったり,とうつ病の症状が日々着実に増えてきていました。当時の僕は,こういう症状が「うつ病」とは気づけませんでした。調子が悪いのは,疲れているせいくらいに思っていました。確かに「疲れているせい」なのですが,その疲れが,非常に根深く,数日休息した程度で回復するようなものではないことを,僕はまだ知りませんでした(そもそも,休息にとって不可欠な睡眠の質が日々低下していたことも,僕は全く気づいていないのです)。

ちょっと先取りになりますが,僕の心身に蓄積した疲労が,今日まで続くような長期間の休養が必要なほど,根深く,甚大なことに気づいたのは,発症直後ではなく,発症からしばらく経過した,7月末の頃でした。

→今日はここまで

【今日経験したこと・経験して考えたこと(発症328日目)】

・今日できた仕事・勉強

今日は休みだったのですが,久しぶりに読書熱がかなりあがっているようです。おそらく,この2日で3冊くらい本を読了しています。冒頭で書いた『0才から100才まで学び続けなくてはならない時代を生きる学ぶ人と育てる人のための教科書』は今日読み始めてさっき読み終わりました。その前に,『教養としての「世界史」の読み方』(本村凌二,2017年)も,昨日から引き続き読んで,今日の午前中に読み終わりました(リンクはこちら)。僕は,文字を音に変換して読んでいるので(いわゆる「音読」),それほど本を読むのは早い方ではないと思いますが(僕は音が好きなので,音読をやめるつもりはありません),集中して読むとそれなりに早く読了するタチです(僕の長所・ウリは集中力だと思っています)。

最近,木庭顕先生の『誰のために法は生まれた』を読んで(リンクはこちら),ギリシャとローマの歴史に興味を持ったところだったので,本当にちょうど良いタイミングで読むことができました。古代ギリシャでは,当初,エジプトやメソポタミアなどと同様に「王国」が繁栄したものの,海の民によって蹂躙されて王国が崩壊し,その後の暗黒時代を経て,人々が「集住」を始め,「ポリス」がいくつも出来上がった。そのうち,アテネというポリスでは,ペイシストラトスという君主が独裁したものの,ペイシストラトスが富国強兵を進めた結果,アテネは豊かになり,このペイシストラトスが形式的には民主政を制度化した。その後,ペルシア戦争の「サラミスの海戦」で,身分の高い者だけでなく,平民も兵士として駆り出された結果,平民も政治への参加を申し出るようになり,実質的にも民主政が完成された。

こういうギリシャの歴史を読めたのは,本当にありがたかったです。ローマで生まれた「占有」という法の根幹に位置する概念,それは,ギリシャで生まれた「政治」を洗練した(ソフィスティケートした)ものですから,ギリシャにおける民主政の成立過程について,基本的な歴史を学べて,本当によかった。

・仕事・勉強以外に今日やったこと

今日は昨日の「乃木坂工事中」を見ました!それと,「孤独のグルメ」の再放送も見てました。

【今日のうつ病】

昨晩は10時40分頃に布団に入りました。寝付きはだいぶ良かったようです。今朝は,朝の6時前に目が覚めたようですが,二度寝して,7時50分頃まで寝てました。朝目覚めた後に布団でゴロゴロする時間は前よりだいぶ減り(明日どうなるかはわかりませんが),8時30分頃にベッドから出ました。だいぶ調子は良くなってきています。本をたくさん読んだりして,意欲もだいぶ上向いてきたようです。

今日もブログ書けてよかった!

それではまた明日!

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