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成長はなによりの財産【人はいつでも、誰だって「エース」になれる!心とからだが輝く72の言葉】夏まゆみ


おはよう・こんにちは・こんばんわ


「かき氷」 というアカ名で投稿している者です。
この投稿含めた「読んだ本の感想」を投稿しています。
今のところ毎週後半の投稿をこころがけておりますが、仕事などの都合で前後する場合もございます。

今回紹介するのは


夏まゆみ著
アランジアロンゾ絵


人はいつでも、誰だって
「エース」になれる!
心とからだが輝く72の言葉


この本は、人が成長するために、どんな考え方、どんな生き方を目指せばいいのか?について、ありがたいアドバンスが72項目わかりやすく書かれた1冊


・どうすれば人生いい方向に進むか分からない
・上司や教師の気持ちを知りたい
・生徒や後輩をどう教育すればいいか悩む

など悩みを抱える指導者や成長したい人にオススメです。



著者の夏まゆみさんは、ダンス指導をメインに人材育成をされていた方です。
モーニング娘。やAKB48を育て上げた方として有名で、ダンス・振付師として多くの功績を残されています。
2023年6月、がんにより逝去されました。
(本書巻末と下記参考)


絵を担当されたアランジアロンゾは齋藤絹代さんと余村洋子の2人のユニット名で、オリジナル雑貨などの作成をされています。
愛・地球博のキッコロとモリゾーなどの生みの親です。(本書巻末を参考)




本書は夏まゆみ先生(以降 : 夏先生)の誕生60年を記念して出版されまして、ダンス指導歴30年で得てきた教育者として、人として成長していくための秘訣が1冊の本になった!!!

一言でいえばそんな本となっております。


指導者としての書籍ということで一見すると「お堅い本なのかな?」と構えてしまうでしょうが、アランジアロンゾの親しみやすいイラストとともに夏先生の言葉が分かりやすく書かれていて、とても読みやすい構成になっております。

モーニング娘。AKB48など数多くの人気アイドル、パフォーマーを育て上げてきた著者にしか書けない育成論盛りだくさんです。

・生徒、社員などの後輩を育てる先生、上司
・成長したい後輩、生徒
・結果を出したい人
・成功したい人
・成長したい人


この世を駆け抜けているすべての方に寄り添う単語が盛りだくさんです。


本書の項目から、おそらく著者が特に伝えたいであろう内容に厳選して触れていきます。


それでは解説していきましょう。





◆試練は「選ばれた人」にしか来ない


最初に触れる項目は「試練」です。

アイドルなら「エースになったけど自信が全く湧かない」
会社員なら「俺にこの役目がつとまるのだろうか」

予想外な壁が立ちはだかったという経験が読んでるアナタにもあるかもしれません。

何故俺がこんな目に、、、
と悲観してしまうことだってあるはずです。

この試練について夏先生は試練がきた人は「選ばれた人」と書かれています。
ある種特別な人ということと捉えることもできるのです。

私の言う選ばれた人とは、「特別な才能がある人」という意味ではありません。
真剣な努力を積み重ね、前進している最中に、
そのことによって乗り越えるべき壁にぶち当たっている人のことです。
あなたにその試練を与えた何者かは、あなたにそれを乗り越える力があること、
やり遂げることができることを知っています。その先に続く道が見えています。

23ページ

試練がくるというのは裏を返せば「じぶんは試練を越えられる人」という証明でもあるということです。


「壁というのは、できる人にしかやってこない。超えられる可能性がある人にしかやってこない。だから、壁がある時はチャンスだと思っている。」

参考文献2024/8/16時点

というイチロー選手の名言に似ていますが、これは世界レベルの真理ともいえるわけです。

もし苦難や試練が立ちはだかったときには「私は成長できる人として認められたんだ!」という意気込みで立ち向かってやりましょう。




◆チームに大切なものは「目的の共有」



前置きで「先生・上司」にオススメしたので、特におおい悩みであろう「チームの指標」についても触れておきましょう。

チームワークという単語が世で使われがちですが、その本当の意味を知らない人も多いかもしれません。

イメージされがちなのが
周りに気を使い、浮かないように皆で足並みを揃える。
これが多いかもしれませんね。

これについて夏先生は

横並び主義のチームワークは、決してチームを成長させない " 無用の長物 "です。
チームとして、一人ひとりが持てる力を出し切って、すべてを高いレベルで調和させていくには、まず、明確に「目的を共有」することです。

59ページ

と書いています。


アイドルユニットなら「武道館での単独」という目標を達成するために個々のできることを最大限に磨いていく。

会社なら「前期の売上を超える」という目標を達成するために営業部、マーケティング部、電話窓口がそれぞれの力を発揮していく。

などゴールに対してどう向かっていくかをまず明確にすることが大切なのです。


この本では目標と目的と書かれていましたが、違いに触れられていなかったので、自分なりに付け足すなら
「目標」は《向かうための指標》
「目的」は 《そもそもこれを行う理由》

という違いなるでしょう。

会社で例えるなら
「目標」が 《 前期の売上を超える 》
というその時期での進路
「目的」が 《人々の生活を豊かにする》
という常時揺るがない信念

みたいな違いでしょう。


話逸れましたが、どちらにせよ皆で足並みを揃えなくとも『向かう先さえ明確であればいい』ということは組織において大切な指標ということです。



◆何からでも「吸収」できるよう「ゼロ」になれ



人はどんな体験、モノからでも様々なものを得ることができます。

学校からは「教育」
マンガからは「その人の信念や生き方」
書籍からは「思考」

など身の回りには自分のモノにできるチャンスで溢れているものです。

ここを夏先生の言葉で紹介するのなら

親鳥が運んでくるエサを選り好みしたりせず、精一杯の大口を開けて、すべてをどん欲に飲み込もうとする。
その姿を「無防備なゼロ」と呼んでいます。吸収力が最大の状態です。

99ページ

ちょいと理解ムズカシかったかもしれませんね、解説します。

人は知識や経験が増えていくごとに脳内に体験としていろんなものがプラスされていくもの。

夏先生は必要なら、得た知識を即座に「ゼロ」にできる状態にしようと書かれております。

ゼロにすると言っても実感湧かないでしょう。

やり方としては先生や先輩に教わるとき、言われたことをすべて受け入れてみる。それが秘訣だといいます。

ゼロになった分、いつも以上に経験や知識が手に入るチャンスとなるのです。


話が壮大になりましたが
何からでもすべて受け入れ吸収する姿勢はとても大事だということです。



◆「実力差」よりも「努力差」を感じよ


「実力」という言葉は人によっては重くのしかかってくるフレーズでしょう。

・あの人は自分より歌もダンスが上手い
・あの人は私よりも営業成績が高い
・あの人は高給だし人柄いいし届かない

など実力という面で劣等感を感じる人は書いてる俺ふくめて多い印象です。

たとえば、会社や人からの評価が自分自身で不本意であると感じるならば、
まずは、投げ出さず、逃げ出さず、
あきらめずに最後まで努力して、やりきることをオススメします。

そのとき、自分の能力に気づきます、必ず。

113ページ


これは営業成績で勝てないなら、極限まで己を磨き続けてみて、超えたい相手を追い抜く、または営業じゃなくマーケティング部として戦略に特価してみる。

など結末はどうであれ自分がどう頑張り、どの場所でならじぶんは輝けるのかを明確にすること。

これこそが大切なのかもしれません。

じぶんの適材適所を見つけだす為にも、まずは努力を惜しまないこと。
これこそがこの世を戦い抜く中でとても大切なことなのかもしれません。



◆ムカついた相手に「ありがとう」



これはわたし個人的に、夏先生を代表するフレーズだなと思ったので選びました。

先程の話にすこし似てますが、世の中には自分よりもポテンシャル高めの人、高給・人柄のいいなどの様々な『劣等感すなわちコンプレックス』が存在します。

やはり人は比較で凹んだり恨んだりする生き物。
仲のいい知人だったとしても劣等感を感じてしまえば「ムカつく対象」になってしまいます。

ただ、相手に憎悪を寄せたところで、私自身は何も変わっていません。

むしろ「ムカつく相手」がいるからこそ気づける点や不足点、成長すべき点が浮き彫りになるのです。

逆にすべての原因を自分にして、
自分に何が足りないかを考えるようにしませんか。
それができれば反省点や改善点が見つかり、自身の成長につながります。
辛苦をもたらす人間こそ、自分を成長させてくれる恩人です。

161ページ

ムカつく相手が勉強熱心ならこっちも勉強頑張ってみる、または相手と違った分野で尖ってみる。

ムカつく相手が、じぶんより高給取りなら自分も稼げるように自己投資、鍛錬に励む。

劣等感を抱かせる対象がいるからこそ、がんばる為の原動力が生みだされる訳です。

劣等感があるからこそ、その恨みを燃料に成長できる。
「ムカつく相手」とは本当の意味で感謝できるライバルでもあり、人生を変えてくれる恩人でもあるのです。



◆『成長』こそ一生の財産



長くなってきたのでここで最後にしましょう。

この項目こそが夏先生が1番伝えたかったメッセージだと思ったので締めに使わせていただきます。

本書全体を通じて受け取ったメッセージは
人の成長は、確実に財産になる

これが夏先生が最後に残してくださった宇宙規模の真理でしょう。

人は誰しも、いつか死を迎えます。そのとき、何も持っていくことができないけれど、「成長」は財産としてそのまま持っていくことができるのです。
(中略)
魂の成長は確実にあなたのなかに宿っていますから、それはそれは大きな財産であるとお伝えしておきたいと思います。

177ページ

努力や経験で積みあげてきた成長がホントに死後も続いているかどうか定かではありません。

夏先生も亡くなる直前『成長』というテーマと最後どう向き合ったのか。

ここに関しては気になることが沢山ありますが考え続けたところで結論は見えませんよね。。

ただひとつ言えることは

素晴らしい人生とは『成長』そのもの


これが夏先生が伝えたかった本質なのかもしれません。

勉強するとき
運動するとき
仕事するとき
精神を鍛えるとき
劣等感を乗り越えるとき
子育てにチャレンジするとき
老後の生活に踏み込むとき

人生は初めて、挑戦、成長の連続です。

いい人生とは「成長の積みあげ」ということでしょう。

死後も持っていけるかどうかは分からないにしろ成長し続けることこそが「人生」そのものなのかもしれません。



『まとめ』

◆試練は「選ばれた人」にしか来ない

試練がくる人とは

《 真剣な努力を積み重ね、前進している最中に、そのことによって乗り越えるべき壁にぶち当たる人 》

のこと

アナタにもっと成長してほしいという何かしらからの課題のようなものみたいなイメージです。

その問題が立ちはだかった時は「私は選ばれたんだ!!」とまっすぐに向き合って見ましょう。

選ばれたあなたはラッキーなのです!


◆チームに大切なものは「目的の共有」

チームワークのことを「周りみんなの歩幅を合わせる」イメージされている人も多いでしょう。

真のチームワークとは

『明確に「目的を共有」すること』

アイドルグループなら「武道館ライブを目指す」
企業なら「生活に革命起こす製品を形にする」

などの「達成すべき対象」を明確にして、そこに向かって皆それぞれの得意分野や個々の最善なことにトライしたり。

指標さえしっかりしていれば次第に調和は取れていくものなのです。


◆何からでも「吸収」できるよう「ゼロ」になれ

人は様々な知識や知見、喜びなどあらゆるものから吸収している生き物です。

そんな吸収をさらに上手くする方法というのが

『無防備なゼロ状態になる』

ゼロになる=吸収できる範囲がさらに広くなる

先生や先輩から教わった内容をフルで吸収し、新たな知識や経験を得られる大チャンスになる。

人から何か教わるときは、無防備なゼロ状態となり吸収しまくることを意識してみよう。


◆「実力差」よりも「努力差」を感じよ

「実力」を前に怯んでしまう人も多いかもしれない。

ただ世の人々にとっての強みはバラバラなもの。
「実力」という言葉を前に、ただ己の才能に気づいていないだけかもしれない。

それに気づく手段のひとつこそが
あきらめず最後まで努力し、やりきること。

続けていけば、トップの相手を追い越せるかもしれないし、その分野と違ったところで花を咲かせるのかもしれない。

自分の能力に気づいた人こそが、輝ける場所を見つけるのです。


◆ムカついた相手に「ありがとう」

多くの人にとって劣等感というのはどうしても感じてしまうもの。

自分より成績のいい連れ
自分より高給取りな同僚
自分より人望もあり気遣いの上手い先輩

じぶんが劣っていると感じると、それが仲のいい知人ですら恨み妬みが生まれてしまいます。

しかし、感情抱いた側はなにも変わりません。

むしろその劣等感や恨みを、がんばる為の原動力にしてしまえばいいのです。

逆に、その劣等感の原因を明確にして、じぶんから這い上がっていけばいいのです。

嫉妬の対象がいるおかげで、アナタは成長と変化を起こせる絶好の機会が与えられたも同然。

ムカつく相手がいてこそ成長できるのなら、心の中で「ありがとう」と感謝すべき良きライバルということなのです。


◆『成長』こそ一生の財産

人の成長とは、続けていくうちに財産となっていく。

お金やコレクションは死後もっていくことなど不可能なもの。
じぶんが集めてきた中で持っていけるものを挙げるのなら「成長」なのかもしれない。

ホントに死後も持っていけるかどうかは分からないにしろ「成長」はじぶんの人生を進み続けたという何よりの証になるもの。

人生とは成長であり、成長することこそが最高により良い人生をつくっていくのかもしれません。




といった所で終わりにしましょう。


他にも


・辛いことは次の幸せを得るための予備知識
・嫌われることを恐れるな
・後悔こそが「不合格」の原因
・本物のプロとは
・ラクを選択するな
・「怒る」と「叱る」の違い
・長所と短所は表裏一体
・「押しつけ言葉」じゃなく「成長言葉」を使え

など自分や仲間を奮い立たせてくれる助言が盛りだくさんです。


ここまで読んできて、気になるフレーズが1つでも見つかった、最後まで読んでくださったアナタに読んでいただきたい1冊です!



他にも読書感想の投稿をしておりますので気に入ってくださった方は是非マガジンから他の記事も見てくだされば私とっても喜びます。
今のところは週の後半を目安に投稿しておりますが、投稿時点の今だと忙しくなってきたため遅くなる場合もございます。
可能な限り更新していきますのでよろしくお願いいたします。




【余談】夏先生の訃報から1年経ち。


ここはわたし個人的な感想を軽く書いてく場なのでご興味ある人のみ読んでいただければと思います。


1年前、涼しい空間で牛丼を食べてる時にふとTwitter(現:X)を見て目に止まった
夏先生の訃報。

一瞬思考が追いつかず、ただただ信じられなかった。

夏先生が闘病していたことも驚きだった。
少し前にテレビ番組で審査もしていたし。

やはりすぐには飲み込めなかった。


投稿主はモーニング娘。およびハロープロジェクトが大好きで、人生の大半ハロプロと共に育ってきたようなものなので、夏先生がどれほど偉大な人なのか重々承知であった。


モーニング娘。の生みの親は、シャ乱Qでボーカル担当の つんく♂ さんなのは有名な話。


そのモーニング娘。を国民的アイドルにまで鍛えあげた恩人こそが夏先生だったのです。


一見すると「何このダンス、、」と第一印象が『ダサくね?』なクオリティなのだが、いつしか「このダンス、世界観クセになるわァ」という不思議な感情に飲み込まれていく

トイレに行きたそうな動きをイメージしたり何かおかしいけど、そのおかしさが次第に中毒になっていく。
夏先生の振付はそんな不思議な力を持っていた印象です。


ハロプロは夏先生の他にも、メンバーを支える振付師やボイストレーナーなど様々なプロの力が重なることで実力派アイドル、いやアーティスト集団という今日の形が形成されています。

それでも夏先生が作り上げたダンスの影響力は間違いなく今のハロプロを語る上でも外せません

それほど偉大な人が去った事実は未だ完全に飲み込めてないような、そんな感覚です。


夏先生は、メンバーからも「怖い」というイメージが付くほど、第一印象は「スパルタ教育」と言われている感覚でした。
実際は「言葉の中に嘘偽りのない" 愛情 " が確かにあった」というのが、テレビなどで拝見さたレッスン映像、実際指導を教授されたメンバーのコメントから伝わってきました。

レッスン映像の中で、メンバーと1:1で向き合う姿もグループ全員と向き合う時も、夏先生の目線、姿勢・魂はまっすぐ教え子に向いていました。
この子の秘めたるチカラの開花を、わたしが後押ししてやるんだ!

というメッセージは、画面越しの私たちに充分すぎるほど伝わっております。


夏先生の教え子たちへの姿勢、今までのキャリアを経たなかで見つけた人生の真理。
それらを文字として世に出されたものを今回拝読させていただきました。

やはり夏先生は " 愛情のひと " だと改めて気付かされました。

・素直でいることの大切さ
・全身からオーラを出すという発想
・限界を決めてはいけないこと
・人生における成長の大切さ


この1冊だけでも夏先生が人生で得て学んできたメッセージがこれでもか!というほど詰まっていました。


私はハロプロと育ってきたと書きましたが、好きになった2009年頃はモーニング娘。もいわゆる黄金期メンバーの背中を見て育ったメンバー達がトップになった時代。
実際のところは夏先生が直に作り上げてきた時代をファンとしては味わえていません。

それでも、幼少期にテレビなどで触れてきたモーニング娘。およびハロープロジェクトというものには何度も触れてきました。

いや、夏先生が繋いでくれた教えは今のハロプロにも充分根付いていると思っています。

私も間違いなく、夏先生からの影響を受けた1人でした。

突然の訃報から1年経ったいま。
先生が生前書いてくださった1冊に触れれてよかったです。


この場を借りて改めて
ご冥福をお祈りします。



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