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【3部作】芸能事務所のオーディションを受けた話(中編)
今回はタイトルの通り中編である。
前編を読んでいない人は、ぜひ読んでからここに遊びに来てくれると嬉しい。
前回の記事はこれ!↓
ここからは、僕から見て他の参加者がどう見えたのかを書いていく。
偉そうに評価しているわけでは全くない。
あくまでも客観的に見て、僕という人間にどんな印象を与えたのかということを念頭に置いて読んでいってほしい。
A
結果はポージングは良さげだったけど、滑舌が壊滅的。
「お」を「あ」と読み間違えたりしてて滑舌以前の問題だった。
でも、面接官は、
「もし外国から来て日本語がカタコトな役を募集してたらAは大抜擢だよな?」
と言って、フォローしてた。
優しいなぁと思ってたけど、Aが面談で部屋を出ると面接官は、
「ちょっと日本語ができてないから厳しいかもなぁ」
って堂々と俺たちに向かって言ってきた。陰口かな?
(絶対陰口なわけないと思うが)
ちなみに陰口みたいなのを言われたのはAだけ。
B
「歌が自慢なので、歌っても良いですか?YouTubeに絵本の読み聞かせなどを投稿しています!全然見られてないですけど!」
などと試験内容には無いことをやりたい旨を面接官にいきなり訊いて、勝手に自己PRをした。
歌って良いよと許可はされたが、その割には歌詞をめっちゃド忘れしてた。
多分緊張していたせいだろう。緊張していたということは本気で挑みに来ている証拠だと思う。
結果この人がやった試験は歌と女性台詞。
女性台詞は上手かった。絵本の読み聞かせをしてるだけはある。
でも、台詞の一部をアドリブで変えてた。
歌詞をド忘れしたことを恐れず、アドリブに挑戦する姿勢は見習いたいと思った。
C
この人は待機してる時にサングラスをかけてた。
でも面接官から開口一番に、
「サングラス外せる?僕は君の着飾ってない姿を見たいんだよ」
と言われて外す。
Cは歌手志望らしく、面接官が、
「歌手志望ならアカペラとかサビだけでも良いから歌ってみたらどう?」
と誘う。
だけど頑なに拒否をするC。
それをよく思わなかったのか、面接官は、
「今の時代これをやれとかいうとパワハラになるんだよね。僕は今の時代は敏感すぎると思う。でも今のはパワハラじゃないよね?(笑)。」
と俺たちに話す。みんな少し笑いながら頷く。
これってアレよね?
「俺はCに歌えと言ってんだよ」ってことを遠回しに言ってるよね?
結果、Cの試験内容は朗読と男性セリフ。
申し訳ないが、素人の僕でも分かるくらいに下手だった。ガチで。
下手すぎて面接官が、
「ハッキリ言って今の君は上手くなかったよね?それは分かるね?」
とか言ってた。
でも最後には、君には伸び代があるとか言ってフォローしてた。
D
試験内容は朗読と男性台詞。
朗読は気持ちを込めて読んでいたと思う。
でも上手いとは言えない出来。頑張ってるのはすごい伝わってきた。
そして問題の男性台詞。Dは面接官に、
「まず面接官さんが僕に『おいおい、大丈夫か?』と話しかけてください」
と言った。
それに対して面接官は、
「良いよ。でも一つ言っとくな?こういうオーディションでは基本的に面接官を使っちゃダメなんだ。今回は良いけど。」
D「あ、すみません…」
露骨に落ち込んでた。かわいそうに。
この人の台詞を聞いてたけど、台詞を少し間違えてたし、文の区切り方がおかしかった気がする。
だが、これも頑張ってる姿勢は伝わった。
E
この子は僕と同年代くらいだった。
試験内容はパントマイムと男性台詞。
この子はどっちも上手かったと思う。
パントマイムは面接官に、
「なかなか来ない友達に対する苛立ちを表情に出せたらもっと面白かったな」
って言われてた。この子は受かってそうだなぁ。
F
黒人外国人女性。
まず驚いたのは17歳の女子高生。めっちゃ若い。
(17歳を若いって思っちゃうってことは俺も歳をとったなぁ…)
出身は茨城県。生まれてから今までずっと茨城県で育ってきたらしい。
じゃあ上京してきたってこと?それともこのオーディションのために、わざわざ県を跨いで来たってこと?
どっちなんだろう…。私、気になります!
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試験内容はポージングと女性台詞。どっちも上手かった。
特に女性台詞は声が大きかった。
面接官からは、
「声が大きくて聞き取りやすかったから、ミュージカルとか向いてると思うよ」と褒められてた。
この子も受かってそうだなぁ。
G
この人はギターを弾きながら歌った。
最初は静かな歌を歌っていたが、急に大きな声で歌った。
めっちゃビックリしたぞ!
面接官は「すごい気持ち良さそうに歌ってたね(笑)」と言ってた。
あとはこんな会話をしてた。
面接官「良い大学出てるんだね」
G「昔の話です笑」
面接官「なんでオーディションを受けようと思ったの?」
G「商社で働いていたのですが、なんか違うなと思いまして。最近までは派遣なんかをやっていましたが、一度きりの人生なので芸能の道に進もうと思いました。
経済の面で社会を支える役割は終えたので、今度はクリエイティブな面で社会を支えたいと思い、ここに座っています。」
めっちゃカッコいい感じのこと言ってるなぁと思った。が、この人のさらなるステータスを後に面接官から聞いて、絶句しました。
今回はここで終わり!
次回は僕のオーディションの様子とこの話の着地点を書こうと思います。
楽しんでもらえるような記事を書くのでお楽しみを!