【エッセイ】ひとり旅行記・青森(十和田市現代美術館)
意外に思われそうだけど、ひとりで旅行に行くのが好きです。
数年前までよく行っていました。これもコロナ前の話。
旅行先でもやることは特に変わらず、本を読んで考えごとばかりしています。なるべくその場所にまつわる本を読むのが好き。
青森に行ったのは昔から現代アートが好きで、ずっと十和田市現代美術館に行ってみたかったから。2月の入試が終わった後で(受ける方ではなく実施のほう)くたくたになったので気分転換することにしました。
画像は「ゴースト/インゲス・イデー」。
新幹線を降りると冬のにおいがした。北国だなあ。
こんなに寒かったのはむかし真冬のパリに行った時以来かも……。
八戸駅にいい感じのドトールがあってホットの飲み物を飲めて嬉しかった。ここに住んでいたら毎日ドトールで本読みたいな。
旅行に行くといつも、そこで生まれ育った自分を想像して密かに楽しんでいます。
旅先で入るチェーン店とかコンビニって「おっこれは知ってる」となって気持ちが落ち着く。
美術館前はこんな感じで、年甲斐もなくはしゃいで少し走ってしまった。
十和田市現代美術館、すごく良かったです。
私が特に気に入ったのはこれ↓↓↓
懐かしい雰囲気の映像の前を、ふいに横切る誰かの影。
持ち主に忘れられてしまった記憶の中に入っていくような、ふと自分の中からも何かがよみがえってきそうで怖いような胸が苦しくなりそうな、そんな作品でした。
これも面白かったです↓↓↓
これ、一見外にしか見えないけどぜんぶ建物の中に作られた作品なんですよね。何か物語がはじまりそうで、不思議な気持ち。
ホテルは八戸駅のビジホに泊まりました。
私はホテル泊が好きです。なんだか非日常感があってどきどき。
お菓子食べたいなあと思っていたらフロント横で売っていたので購入。
チップスター、コンソメあじ。
私は旅先でよく本屋さんに行くのだけど、この時も読む本がなくなってしまったので八戸駅の中にある文教堂に行きました。
青森の小説というのは思いつかなかったので雪国気分を盛り上げようとロシアの本を買う。
・「おそロシアにいってきた」嵐よういち
最初の湯沸かし器のエピソードからして面白かったです。
共産主義の全然ウエルカムじゃない不愛想さがなんとも味わい深い。
私は村上春樹のエッセイの中で共著の「地球のはぐれ方」が大好きで、その中のサハリン篇も面白かったのを思い出した。
村上春樹の作品はエッセイ含めて一応全部読んでいると思うけど、なんていうか熱狂的なファンが多いので好きな作家として堂々と挙げられない……。
ホテルに帰ってから、雪国気分が盛り上がっていたのでロシアの本を読みながら無印のBGM(サブスクにある)のスウェーデンとかフィンランドを聴いてみたら体の中が冬っぽくなっていい感じだった。
窓の外にはちらちら雪がふっている。
お土産にこれを買った。甘くてさくさく。