チェインフェリス-幸せの再定義#4
就職先に辞退すること連絡を入れて、いよいよ本気で起業することになった。淳平に相談しつつ、どんな事業が良いかを考えていた。
「雄大くん?起業の準備どう?」
「いやー俺も色々考えているが、なかなかしっくりこなくてさ
あともう副社長なんだから雄大でいいよ。」
「あ、、、ごめん!そうだよね!雄大か社長って呼ぶね」
「社長って慣れないなあ」
この前まで就職して安定を求めていたので、社長と言われることがむず痒かった。そんなことを考えている暇はなく、とにかく事業案を考えて何をするのかを見つけなくてはいけなかった。
というか、そもそも企業名がないことを、俺は思い出した。
「淳平!企業名まだ決めてなくて?」
「あーそっか!会社名か」
「何にしようか、、、、」
「やっぱり雄大が持っているビジョンの世界を幸せにさせる
っていう想いは大事にしたいなあ」
確かに自分の持っている想いが乗っている企業名がいいとは思う。
でも何かに名前をつけるという行為はいざつけるとなると難しい。
「じゃあ幸せっていう意味の名前は入れたいなあ」
あと世界が幸せの輪で繋がるみたいなのがイメージかな。」
「ふむ。なるほどね」
「じゃあそこから色々とブレストするか」
1時間ほどブレスト試合話し合った。会社名とは自分の子供に名前をつけるようなものだ。結局は僕が考えた名前になった。
「よし、これでいいな!」
「えーこれでいいかな〜雄大こういうのセンス無いから自信ないよ」
「大丈夫だって!今日から僕たちの会社は株式会社チェインフェリスです!」
「株式会社チェインフェリス!まあ慣れるのか」
チェインは鎖でフェリスはスペイン語で『幸せ』という意味である。
企業名が決まった。俺らは企業登録をして、いよいよ本格的に会社を始めることになった。周りが就職をする中で僕と淳平は会社の事業を考えていたが、なかなか決まらず焦っていた。
「淳平!お前なんか良い事業案100個出せたか?」
「いや、、、30個で止まっている。」
「約束したやん。お前何やっているんだよ」
「すまん」
「ちゃんと会社やる気あるのかよ」
「あるよ!でも雄大が社長なんだろ?お前がやりたい事業ないのか」
「うーん。。。やりたい事業はないんだよ。世界中が幸せになればいいと思っている」
「ビジョンは強いのはいいけどさ、、、」
険悪な空気が流れる中、ふと淳平が
「幸せにさせるためには、やっぱり幸せのシャワーを浴びることだよな」
「え?」
「いや、一発でかい幸せよりも毎日幸せのシャワーを浴びるような事業のほうが幸せになるんじゃないかな?例えばライブとかフェスって1回どかんと幸せなことあるけど、なかなかお金ない人は行くことができないよね。それよりハードルが低く毎日小さくても良いのでそれを感じている時、幸せになれるものが良いと思って」
「確かに」
「毎日見るものってなんだろう」
何か思いつきそうになってきてワクワクしてきた。
俺が
「SNSかな?テレビもまあ見るなあ。あとは、、、、ネットニュースとか」
「ネットニュースか。ネットニュースって不幸にさせることばかりだよな?」
「どういうこと?」
「いや、悪いことを誇張して伝えているだけで幸せになることって凄く少ない気がしてさ。でも人はその記事を見たいと思って、多くの人が視聴するし言われた芸能人はその誹謗中傷された記事をシェアする。結果としてView数が伸びて、売上が伸びる。悪循環だよな」
「確かに、、、難しい世界だな」
「じゃあ毎日幸せの情報しか載っていないメディアを作れば良くね?」
「、、、、いいね!!!!それだ」
最高だ!めちゃくちゃ良い!僕の世界観を表すことができるものだ。
よしこれでいきたい
淳平が
「メディア名は企業名と同じチェインフェリスにしよう」
「えー?なんで?なんかかっこいいのつけようよ」
「一致したほうがイメージが付きやすいらしんだよ!」
「へえ!そんなんだ!じゃあそうしようか」
こうして株式会社チェインフェリスがスタートした。
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