ROEをどう投資判断に活かすか？

　本記事では、投資判断に役立つ指標であるROE（自己資本利益率）について解説します。ROEは企業の収益性を示し、投資家が資本の効率的な活用を評価する際に重要な指標となります。ROEの計算方法と、分子（純利益）と分母（自己資本）のバランスに注目することで、より正確な投資判断が可能になります。

1 ROEの概要

1-1. ROE（自己資本利益率）とは

　ROE（Return on Equity）とは、自己資本利益率とも呼ばれ、企業の収益性を示す指標の1つです。具体的には、企業が株主の投資に対してどれだけの利益を生み出しているかを示しています。株主にとっては、投資した資本が効率的に利益につながっているかを評価する際に重要な指標となります。

1-2. ROEの重要性

　ROEは、企業の収益性を評価するための基本的な指標であり、投資家にとって非常に重要です。高いROEは、企業が効率的に資本を活用し、収益を上げていることを示しています。これは、投資家が将来の成長や利益配当に期待できることを意味します。一方で、低いROEは、資本の活用が十分でないことを示しており、投資家にとって魅力的でない可能性があります。