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連載「君の見た空は青いか」第8話

今日は目覚めが良い。昨日あった、美紀との一時を思い出していはニヤニヤしていた。
圭太『美紀さん、おはようございます』とLINEを送る。嬉しいし返信が待ち遠しい。

だけど、今日は美紀から返信が来ないどころか、既読もつかない。寝てるのかな?お休みだからか?そんな気持ちが湧いてくる。

もう、マキについてはほとんど追えていなかった。ポストはしているし、不定期でスペースもしてくれるんだけど、心の距離は離れていくばかりで。通知が来たら、辛うじてスペースに入るような感じだ。

この時には、マキは事務所所属となりタレントとして活動を始めていた。

ともかく、久々にマキにも美紀にも関係ない一人の時間。仕事も捗る。
上司「圭太、どうした。すごく最近調子がいいじゃないか?」
圭太「ありがとうございます。」

昼休み
先輩と食事にでかけた。
先輩「なぁ?なぁ?圭太。これみてみろよ!」
圭太「!?」
そこにはアイドルのような衣装を着て、映るマキさんだ。
『期待の新人!森田マキ。』
マキさんだ‥めちゃ綺麗だ。
先輩「実際に居たら、惚れちゃうよね。知ってる?森田マキ?」
圭太「し‥知らないっすね。」
本当は知ってるよ。なんならXで活動してるときから知ってる。でも恥ずかしくていえない。心のなかに留めておこう。

仕事終わり。
やっぱり美紀からの連絡はない‥。徐々に不安が募る。大丈夫‥か‥? 帰り道‥一人だ。なんか今まで、マキや美紀と何かしらあったので、こうやって、以前のように一人で帰るのが新鮮だった。

美紀視点
とにかく体調が悪い。何だろイライラする。
ピコン
圭太『美紀さんおはようございます。』
あ?ウザッ。用がないのにおはようございますだけ送られても何返したらいいわけ?
まぁいいや。仕事行こ。

仕事中
美紀「え?隆史仕事?じゃあ明は?こっちも無理かよ。」
やってらんねーな。都合が誰もつかねーじゃねーかよ腹立つ。

美紀が荒れている。仕事終わりに遊ぶ男を探しているのに…。
Xでつぶやく
『急募 仕事終わり遊べる男。◎◎駅で待ちます。気になる人はDMまで』
美紀「これでいけるやろ。早く来ないかな」
ピロン
通知がくる。大半が冷やかしだ。
美紀「また冷やかしかよ。もういいんだよ冷やかし。うぜぇうぜぇ」
相手が見つからず仕事が終わり、自宅戻る。
そこに
LINE通知
圭太
『お疲れ様です。体調大丈夫でしょうか・・・。返信ないから心配で。無駄でしたら無視してください。』
面倒くせぇ‥実に面倒くせぇんだけど、なんだろ?ほっとけない。相手も見つからなかったし、今日はこいつでいいか‥。
美紀
『すいません。体調が落ち着かなくて。もう大丈夫です。』
圭太
『よかった。待っててください。15分待っててください』 
何だ‥まぁ待つか。
ピンポーン
美紀「はーい」
圭太「圭太です。すいません家まで来ちゃいました。」
美紀「えっ?」
圭太「お粥作ってきました。」
美紀「おか‥ゆ?」
圭太「はい。中華風のおかゆです。美紀さんに元気つけてもらいたくて」
美紀「あ、ありがとうございます。」
圭太「このタッパーから出して温めて食べてくださいね。」
美紀「でも、良かったら上がって」
圭太「負担になるだろうから、今日は帰りますね。お大事に」
圭太は帰ってしまった。
バタン
美紀「帰っちゃった‥」
とりあえず食べてみるか‥鍋で温めて食べてみる。
美紀「あっ‥美味しい」
なんだろ、圭太をおもちゃにして遊んでやろうと思ってたのに、心が惹かれていく。絶対ないタイプなのに‥。

美紀
『圭太さん‥おかゆ美味しかった♡』
♡はやばいっしょ!!♡は露骨すぎる‥。どうしよどうしたら‥

なかなか文章が決まらないまま夜は過ぎていった。


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