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連載「君の見た空は青いか」第3話

↑3話です
土曜日。快晴。洗濯日和。そんな日なのに、外にも出ずにスマホを触っている男。それが田中圭太である。見知らぬ19歳の大学生マキに返信をもらい浮かれている男だ。

今俺は…スペースとやらに誘われている。今日の19時から開始の1時間だそうだ。憧れているマキさんと一緒にホストとやらをするらしい。スペースって声で会話したりする場所だそうだ。

お昼から夕方にかけて緊張感が高まる。俺、マキさんとお話をするのか…。緊張する…。お腹も痛いし…どうしようか…。

ついに18時45分。マキが
「今日はスペースをします。共同ホストは圭太さんです。」とポストした。

ええ…俺の名前出してくれてる…。嬉しいやばいやばい。マキさんが俺を認知してくれている。こんな幸せなことあるか?ねぇ?

圭太のテンションは最高潮。すると同時にDMも来る
「圭太さんこんばんは。今日はお願いしますね(^^)部屋用意したので入ってくださーい」
顔文字だ…嘘だろ。俺だぞやべぇって。

指定されたスペースに入るとそこには、マキがいた。
マキ「あ、来てくれたんですね。嬉しい。宜しくお願いします」
圭太「あ…お願い…します」
やば、可愛すぎ…声可愛い。こんなのあっていいのかよ。嬉しい。
すると19時になり続々と人が集まる。やはり、男性人気のあるマキは、大勢の男性ユーザーが入り、なんと23人という大人数となった。

マキ「今日はですねぇ~話してみたかった人と話そうのコーナーです」
え?話してみたかった人?俺が??
この一言で、リスナーはコメントを打ち出す
「なんであいつなんだよ」
「サッカーの時に庇ったやつやん。調子乗ってんじゃねーぞ」
「マキちゃん…なんで俺じゃないん?」

欲望と嫉妬にまみれたコメント欄。まだ開始5分である。

圭太は必死に声を作り、マキからの質問に答えた。田舎町で会社員をしている事。年齢は…24なのに
マキ「圭太さん何歳なんです?」
圭太「20歳です」
嘘ついたーうわぁー嘘ついた。俺。気に入られようとしてサバよんだ・・・・。やっちまった。
マキ「近いんですねー親近感湧きます」
圭太「あははは…」
何名か会話中にマイクへ上がりたいと言ってきたが
マキ「ごめん。今日はそういうのじゃないんだ」
とあしらう。

なんか俺だけ特別扱いをされたことに、圭太は喜んでいた。
無我夢中のおしゃべりタイムも終わってしまった。

マキ「では時間になりましたので、ここでスペースを終わります。次回はまた告知しますので、参加してくださいね。ばいばーい」
圭太「ありがとうございました。」

スペースが終わり。他のリスナーが帰っていく。みんな居なくなったその一瞬だった。
マキ「圭太さん…少しだけDMで話せ…ますか?
小声だけど確かにそう聞こえた。絶対そう。誘われてる。
圭太「了解…っす。」

俺…とんでもないことになって…る…よね?


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