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#おむすびの本棚 『木曜日にはココアを』

おむすびの本棚では私が読んだ本を紹介します。
お気に入りの本とあなたがむすばれますように。

どもです。おむすびです。



『木曜日にはココアを』 (青山美智子)

を紹介します。

著者のデビュー作であり第一回宮崎本大賞を受賞した、連作短編集です。


あらすじ

川沿いの桜並木の隅にひっそりと佇む「マーブル・カフェ」。
木曜日の午後3時、必ず出される一杯のココア
そこから日本とシドニーとを繋ぐ12色の物語が始まります。
全ての色が繋がったとき、明らかになる事実とはーー。
ほっと一息ついたような心地になる、温かい一冊。


感想

巡り巡ってまたもとに戻ってくる、のような短編集だと感じました。

登場人物同士の関係を発見した瞬間は何回経験しても胸が高鳴ります。
誰も知らない秘密を私だけが見つけてしまったようで。
そしてもっともっと知りたくなってどんどんページをめくってしまいます。

自覚していなかったとしても、誰かに影響を与えているものなのかもしれません。
自分はもちろん自分の人生の主人公だけど、他の誰かの人生に出演していたり。
そう考えると自分の存在が意味のあるようなものに感じられて嬉しいですね。


むすびのひと言

「夢は叶ったところから現実だから。・・・」

夢とか願いは手の届かないところにあるからこそ輝いて見える。
手の入ったその瞬間から夢は夢ではなく現実となる。
楽しみがなくなったようでちょっと悲しいけど、そこからまた新たな夢が生まれるはず。
追い求めようとすればいくらでも追い求められるもの。
だから世界はキラキラしているともいえるし、どこまでも虚しいものともいえるんじゃないかなと考えました。

ここまで読んでくれてありがとう!

それでは、またね〜。


(続編もあるよ↓)