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この嫉妬をエネルギーに変えられたらいいのに

今日は醜い感情が音を立てて降ってきた。ザザザァッッ!と。
他人の成功を妬んだのだ。その事実を第三者からの他愛のない話の中で聞いたとき、ザザザァッッ!と視界をもどよめかせるような嫉妬が湧いて、私の理性は慌ててそれを隠した。
私より少し若い他部署の女子が、難問とされる試験に受かったそうだ。受かったのは夏。その子とはそれ以来何度も話しているのだけど、合格したことによる自慢や自信は全くおくびに出さず、普段と変わらず誰にでも公平でキラキラハツラツとしていて、うらやましいくらい他人に悪気を起こさせない様子だったので私は全然知らないでいた。

それゆえの驚きと意外性も相まってきっと私には大きな嫉妬として衝撃を与えたんだと思う。
話を聞いた刹那の感情のうちたぶん3割くらいは「すごいな!」という尊敬もあったのだけど、圧倒的に醜い方の”それ”が勝っていて、自分でも己の感情の落差に驚いたくらいだ。

その子には家庭もあるし子供も小さい。のに、旦那さんと協力してちゃんと家の事をやり子供を送り出し、遅れずに仕事に出てくる。そして汚れ・力作業もちゃんとやる。会社行事にも快く参加する。誰にもきちんと対応し信頼がある。そして難関試験にも一発で合格する努力もできる子だった。
非の打ち所がない。ほんとにすごい。
いろんなことに言い訳して初めから「だめだ」と決めつけてかかる私とは大違いで、どんな心持がその子をそんな完璧にさせるのかと、ほんとうに教えてもらいたい気持ちになる。

――ああ 今夜だけは自分をとことんディスろう。
そんなに頑張っている子に対して醜い嫉妬を抱えていることを。
もしもこの嫉妬が「なにくそ」というエネルギーに変わるのであれば自責する必要は無いのだけど。変えることができるの”なら”。
そんな話を聞いた帰り道、嫉妬と自己嫌悪という嫌な気分をモウモウとさせていた間は次の目標がいくつか脳裏に浮かんだのだけれど、ここでまた「一度挑戦したしまたどうせ無理かな」「私が頑張れるのは頭脳の方じゃないからな」なんていつもの自暴自棄がのし上がってきて、今のところエネルギーとして蓄積してくれそうにない。

ほんとうに醜い嫉妬のままこの先過ごしてしまいそうだ。
嫌な奴だな。わたし。

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