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【読書感想文】もうレシピ本はいらない


稲垣えみ子さんの本を初めて読んだ。正直、1冊読んだだけでファンになった。

軽快な文体が読んでいて心地よい。
テンポが良くて、先が気になってしまう。
そのうえ、内容がめちゃくちゃおもしろかった。

料理が自由だということを、ご自身の食生活を通じて伝えてくれた1冊。

料理をするためにレシピを見て、材料をその通りに準備して、大さじ、小さじで調味料を測って入れる。
なんて面倒くさいんだろうと思いつつ、もっと自分の感覚で料理がしたい、という思いがずっとあった。

エピローグにこんなことが書かれていた。

「チープシック」というファッション本がある。お金など全然かけなくたって、自由に、好きなように、素敵なファッションを楽しめるのだと説く70年代のアメリカで発行された名著だ。~中略~ (その中に自由について書かれた文章があるそうで、)その文章の「ファッション」を「食べること」に置き換えて書いてみた。そう、私はこんな本を作りたかったのだ。とあった。

私も。まさにこんな本を読みたかった。

もっと自由に、楽に、自分の感覚で料理がしたい。

その願いに応えてくれた1冊。

料理って毎日やっているとまるで実験のよう。

私としては、最低限必要な知識を持ちつつ、あとは自分で自由にアレンジする、そんなふうに日々の料理をしてみたかった。

もちろんこの1冊を読んだからといって、すぐにその夢が叶うわけではないが、もっと料理は自由でいいし、複雑な味付けや組み合わせなど考えなくても、シンプルにおいしいものが食べられるんだ!
なんだか背中を押してもらったような気がする。

早速稲垣さんおすすめの干しエノキに挑戦。
これでいいのかしらと思いながらも味噌汁に入れたら本当に出汁要らずだった。
人生初のぬか漬けも挑戦中だ。

これも手元に持っておきたいと思えた一冊。
レシピ本はいらないというタイトルではあるが、稲垣さんのぬか漬けと味噌汁の簡単なレシピ本、いや、レシピメモがほしい。。。

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