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暑い日にはムルフェが一番だと思う

 とにかく暑かった今夏のソウル。

 夏の定番料理としては、夏バテ防止や滋養強壮に効果がある参鶏湯が有名ですが、わたしは熱々のスープをふうふうしながら食べるよりも、新鮮な魚介類がたっぷり入った冷たいムルフェ(물회)をサラサラッと食べる方が好きです。だって、夏なんだもの。

 물(ムㇽ)とは「水」という意味で、ムルキムチやムルネンミョン(水冷麺)などの料理名に使われると「冷たいスープ・汁・だし」の意味になります。회(フェ)は「刺身」。

 つまり、ムルフェとは刺身の冷やしスープのことをいいます。

 甘酸っぱい冷製スープに海鮮と野菜を入れ、混ぜ合わせて食べる、見た目にも涼しげな夏定番の韓国料理です。

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◆豪華海鮮の盛り合わせ

 具材に何を使うかは、地域やお店によって様々。

 以前お邪魔したお店では、アワビ、ナマコ、(踊り食い状態の)テナガダコ、ホヤ、ヒラメを使っていました。とっても豪勢で魅力的。

 スープには氷を入れてキンキンに冷やすことが多いですが、こちらのお店ではシャーベット状になっていました。

◆うまみたっぷり白身魚

 ただ、わたしが好きなのは、白身魚のみのムルフェです。

 高級なアワビやテナガダコは入っていなくてもいいんです。いや、入っていない方がいい。注文してから捌かれる新鮮なヒラメとタイ、そして韓国では定番のクロソイ(우럭)は弾力があり、淡白ながらもうまみは十分です。

 そして、粉唐辛子で色付けされたオレンジ色の甘酸っぱいスープ。辛くはありません。ひと口食べるごとに体から熱が引いていくのを感じます。

 野菜の中では、エゴマの葉っぱに「魚とスープの調和に一役買っているで賞」を贈りたいです。青じそのようで青じそじゃない。少し独特で爽やかなあの香りが、見事なつなぎ役を果たしています。

 さらに、忘れてはいけないのがきゅうり。平凡ながらも清々しさを確実に演出するシャキシャキ食感が、いい味を出していました。

 ある程度食べたら、シメにそうめんを入れます。

 ご飯を選ぶ人も多いですが、わたしは断然そうめん派。実のところ、以前は甘酸っぱいスープとそうめんが合わない気がしていました。ただ、最近は食べ慣れたのか、これで終わらないと物足りなく感じます。

 味覚って変わるものですね。

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◆おまけ

 シャーベット状のソジュが最高過ぎるっていう話・・・。

魅力しかない


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