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韓国佛教#09.津寬寺~テンプルステイもできます~

 今回は、韓国ソウル市郊外にある津寬寺ジングァンサ(진관사)をご紹介したいと思います。

 少々アクセスしにくい場所にありますが、テンプルステイもできる素敵な寺院です。


大韓仏教曹渓宗 津寬寺(진관사)

 大韓仏教曹渓宗の津寬寺ジングァンサ(진관사)は、ソウル北西部の恩平区(은평구)津寬洞(진관동)に位置します。

 ソウル市内中心部からは少し離れ、地下鉄は通っていないため、寺院まではバスでのアクセスになります。7211番、701番、704番のいづれかのバスに乗り、「ハナ高校、三千寺、津寬寺入り口(하나고.삼천사.진관사입구)」で下車すると、徒歩15分程度で到着します。

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 津寬寺は、ソウルの東に位置する佛巖寺ブラムサ(불암사)、南に位置する三幕寺サマクサ(사막사)(住所は京畿道)、北に位置する僧伽寺スンガサ(승가사)と並ぶ「四大名刹」のひとつとして知られる名高い寺院です。

 起源については諸説あり、契丹きったん(※)の侵入から国を守った高麗第8代王顕宗が1011年に津寬大師のために創建したという説、新羅時代の古刹(由緒ある古い寺院)という説、そして、朝鮮時代後期の僧侶、聖能が撰述した『北漢誌(북한지)』によると、元暁大師と津寬大師が三千寺とともに建立したという説が伝わっています。

(※)契丹とは、4世紀から14世紀にかけて、モンゴル高原東部で活動した半農半牧の民族のこと。


◆津寬寺までの道のり

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 バスを降り、案内に沿って津寬寺方面へ進みます。


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 10分程度山に向かって歩いていくと、津寛寺の入口が見えてきます。


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 門の先には広い駐車場があり、多くの人々が訪問する有名な寺院だということが分かります。


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 さらに歩くと、「下馬」と書かれた岩が置かれていました。

 「下馬」とは漢字そのまま、「ここで乗っていた馬を降りる」という意味になります。お寺に対して敬意を表すために、昔から境内に入る前には馬を降りていたそうです。


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 さらに歩くと、橋が見えてきます。この橋を渡った先が津寬寺です。

 さぁ、極楽へと参りましょう。


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◆解脱門

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 極楽橋を渡るとすぐに、大きな門が登場します。

 「解膜門」だなんて、何かの膜を切り開いて解剖するみたいな変な名称だと思っていたら、どうやら「解脱門」と書いてあるそうです。

 確かに、「脱」と見えなくもない・・・。


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 そりゃあ、仏教としては「解膜」よりも「解脱」の方が自然です。しかし「極楽橋を渡った次に、解脱門までくぐるだなんて、なんとも仰々しい寺院だな」と思ってしまった私は、世俗に染まりすぎなのでしょうか・・・。

 溢れる「極楽行こうぜ!解脱しようぜ!」感。

 逆に煩悩増えちゃいそう。

 できれば仏教寺院は慎ましく謙虚であってほしいと思うのは、私の身勝手な期待にすぎないのかもしれません。


◆阿弥陀仏の彫刻

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 門をくぐると、阿弥陀仏が迎えてくれました。写真では伝わりにくいですが、かなり大きな石像です。


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◆津寬寺の入り口

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 本堂がある場所までは、さらに登っていきます。


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 道中には、このように積み重なった小石が置いてありました。

 みんな何を願うのでしょうかーー。

 ただ、これだけ小さな石が細かく積まれていると、人様の石を落としてしまいそうで、あまり願い事をする気にならないですね。


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 先ほどの門とは打って変わって、本堂への入り口は、門というよりは建物のような造りになっていました。1階が門になっていて、その扉をくぐった先に本堂があります。


◆大雄殿(대웅전)

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 視界が開けたと思った瞬間、目の前には大雄殿などの建物がいくつも並ぶ広大な敷地が広がっていました。入り口の窮屈さからは想像できない開放感です。


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 津寬寺の本堂である大雄殿には、釈迦牟尼仏と提和竭羅菩薩、弥勒菩薩の3体の仏様が祀られています。


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 これらの仏様ですが、釈迦牟尼仏は「現世」、提和竭羅菩薩は「過去」、弥勒菩薩は「未来」に対応する「三世仏」として知られています。


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 見頃を迎えていたコスモスが、寺院を美しく彩っていました。後ろにある神々しい岩山とのコントラストが素敵です。


◆冥府殿(명부전)

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◆那迦院(나가원)

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◆動静閣(동정각)

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◆伝統茶カフェ、蓮池院(연지원)

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 本堂に行く手前には、伝統茶を楽しめるカフェ、蓮池院(연지원)があります。


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 屋外テラスもあるので、天気の良い日はここでゆっくりするのも良さそうです。


<テンプルステイ>

テンプルステイ

 津寬寺では、テンプルステイを受け入れています。

 この寺院では昔から「食」に力を入れていることもあり、テンプルステイでは精進料理を学ぶこともできるそうです。

 ちなみに上記の右写真は、テンジャン(韓国味噌)、コチュジャン、醤油を作る際に使われる壺です。味見する前からすでに美味しそうです。


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 テンプルステイを行う場所は、本堂へ向かう途中にある洗心橋を渡った先にあります。テンプルステイにはぴったりの名称です。


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 この含月堂(함월당)で瞑想、寝泊まりします。普段は、提灯を作るのに使われているそうです。


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 津寬寺のテンプルステイは、外国人も参加することができます。

 参加費は日帰りで10,000ウォン(約1,000円)、1泊2日で20,000ウォン(約2,000円)です(2021年11月時点)。

 最新情報は以下のサイトで確認できますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。


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 一度は参加したいなと思いつつ、なかなかできてないテンプルステイ。

 津寬寺でやってみようかなと思いましたが、何故かこういうときに限って出不精な性格が本領発揮してしまう面倒くさがりっ子です。

 でも、やってみたいし・・・誰か誘って行こうかな。

 ーーあぁ、でも、こういうのは1人で参加するのが良いんだよなあ・・・とか言っちゃって、うじうじが止まりません。

 うじうじ。

 ぐずぐず。

 もじもじ。


 ではでは。


◆◆津寬寺ホームページ◆◆


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