ソウルで味噌ラーメン屋さんを探して食べた
定期的に食べたいなあと思うラーメン。
中華拉麺でもなければ、韓国ラーミョンでもない、日本のラーメンが食べたいと思う今日この頃です。
特に欲しているのが、味噌ラーメン。
ソウルでは、ここ数年で日本ラーメンのお店が増えました(個人調べ)。しかし、その多くが豚骨ラーメンです(再・個人調べ)。2,3年前に家の近くにできたラーメン屋さんもベースは豚骨で、好みで辛い味も選べます。最近できた新メニューは冷ラーメンだとか。夏ですねえ。
しかし、しつこいようですが、私が食べたいのは味噌ラーメンです。
理想は、小さい頃に食べたどさん子ラーメン。もう20年以上も食べていませんが、なぜか最近、よく思い出します。
そんなラーメンがあるかどうかは分かりませんが、「味噌ラーメン(미소라멘)」「名店(맛집)」で調べ、とりあえず評価が高かったお店に行ってみることにしました。
最高潮に暑いとある平日のお昼。カウンターでラーメンをすするお客さんが1人いました。嵐の前の静けさかな。静かで、落ち着いています。
注文するのは、味噌ラーメンと生ビール。
暑いんで、冷え冷えのビールは欠かせません(暑くなくても飲んじゃうのはここだけの話)。300mlの小さなジョッキが、かわいらしいかったです。味は、ご想像通り、非常にうまし。TERRA、おすすめです。
お通しには、キムチ炒めと沢庵が出てきました。ビールにも合いますし、キムチの酸味と沢庵の甘みが食欲を刺激します。これだけでビールをもう2,3杯飲みたいところですが、自制心とやらが働きました(そんな必要はないんだけどなあ)。
おいしそう。おいしそう。おいしそうだぞ!
味噌ラーメンなんて、何年ぶりでしょう。
部位の異なる2種類のチャーシューに煮卵、青菜、ネギ、そしてメンマ。メンマ好きな私。密かに、ラーメンの隠れ主人公と呼んでいます。メンマってラーメンくらいでしか見掛けないですよね。これだけでも、今回の食事は成功です。
それでは、スープをひとくち――。
濃厚!
うんまい。うんまい・・・けど、うーん、味噌ラーメンか?
味噌の味はするんです。しかし、期待していたようなガツンと来る味噌ではなく、遠くの方からほのかにやって来る程度。言うならば、やさしい味噌風味。代わりに感じるのは、豚骨ラーメンと紛うほどに深い、牛骨スープでした。
おいしい、けど、おしい!
それでも、一つひとつ手の込んだ料理だなと感じました。麺は細麺。豚骨スープに使われるような極細麺ではありませんが、味噌ラーメンほどの太さでもない。色々試した結果、このスープに最も合う太さだったんだろうなと感じました。
歯ごたえの異なる2種類のチャーシューは、ジューシーで食べ応えがありますが、後味がさっぱりしているのでいくらでもいけちゃいそう。これだけで、十分過ぎるほどの一品です。新鮮でシャキシャキの青菜は濃厚スープを爽やかにしてくれますし、個性あふれるコリコリメンマはちょうどいいアクセントを醸し出していました。
さらに、このお店の一番の特徴(多分)が、この手作り柚子胡椒です。
パンチのある濃厚牛骨スープは、そのまま最後まで食べるにはしつこすぎます。しかし、途中から柚子胡椒を入れることで、さわやか風味に変化し、また別の料理を食べているかのようです。色々研究したんだろうなあ。
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期待していた味噌ラーメンではありませんでしたが、細部にまでこだわりが詰まったおいしいラーメンでした。
味噌ラーメンは、また今度リベンジということで・・・。