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韓国のふぐ料理は赤と白、そして緑
昔、明洞で食べたふぐのプルコギが忘れられません。
最初は思いましたよ。淡白で高級なふぐを赤色の味付けで食べるだなんてもったいない(の極み)って。ふぐの味なんて絶対にしないと思う・・・。そう思ってひと口食べてみたところ、想像していたのと違いました。
うんめえ。。。
甘辛く味付けされた真っ赤なふぐが、これほどまでにおいしいだなんて。そして、ちゃんとするんです、ふぐの味。え、ふぐってこんなに自己主張する子でしたっけ?と思いましたよ。
복어(ボゴ):ふぐ
ふぐは韓国でも高級食材です。
そのため頻繁に食べるものではありませんし、そもそも明洞のお店自体がなくなってしまいました。すんごく残念。そんななか、ふぐのコース料理をリーズナブルなお値段で頂けるお店があるということで、韓国人の旦那くんが連れて行ってくれました。前々から一度は行きたいと思っていたそうです。
そしてやって来たのは、ディープなソウルの雰囲気が残る鍾路3街(종로3가)。フグの絵が描かれた韓国らしい看板が目印のお店です。
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ふぐのコース料理
お店の名前は、ポックッチッポッチ(복국집뽁찌)。
ポックッ(복국)とはふぐのスープ料理のことで、このお店ではシマフグ(까치복)やシロサバフグ(은복)を使ったふぐちりや、メウンタン(매운탕)と呼ばれる辛鍋が食べられます。
ちなみに、お店のメニューには「까치복=トラフグ」「은복=クロサバフグ」と表記されていましたが、辞書では「까치복=シマフグ」「은복=シロサバフグ」だそうです。まあ、正直、そこまでふぐを食べたことがないので、どう違うのかは分かりませんけどね。
あと、ふぐ刺しもありました。トラフグらしいです。こちらは事前予約が必要で1皿15万ウォン(約1万5千円)。やはり、お刺身となるとたっかいですね~。
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◆ふぐ皮と野菜の和え物
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私たちは予定通り、ふぐのプルコギコース料理(복불고기코스)を注文しました。1人33,000ウォン(約3,300円)です。
まず運ばれてきたのは、ふぐ皮と野菜の和え物。
コチュジャンベースの甘酸っぱいタレに、ミナリ(미나리)と言われるセリの香りが口いっぱいに広がる爽やかな逸品です。野菜がとっても新鮮で、おいしかったです。
◆ふぐの天ぷら
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なんだかんだ、天ぷらに勝るものはないんじゃないか・・・。
揚げたての天ぷらを食べる度に思いますが、今回もやはりそう思いました。外はカリサクッ、中はふわっ&ジューシー。繊細で優しい味です。
これだけでも、このお店にまた来たいと思いました。
◆プルコギ
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そして、待ってましたのプルコギ。
ピリッとした甘辛いコチュジャンベースの味付けです。肉は弾力があって新鮮そのもの。ネギのシャキシャキ感とセリの爽やかな香りがいい演出をしていました。
それにしても、ソジュに合う~。
◆焼き飯
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プルコギが運ばれて来るとき、お店の方に「ボックンパ(볶음밥)にするなら、野菜を少し残しておいてね」と言われました。
ボックンパとは「焼き飯」のこと。
鍋料理や焼き料理の〆に食べることが多いため、最近では別名「韓国デザート」なんて表現されたりもします。
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アジュンマが手際よく作ってくれた香ばしいボックンパには、このイカの塩辛がよく合います。こういうのがちょこっと副菜として出てくるのが韓国料理の魅力ですね。
◆ふぐちり
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最後はふぐちりです。焼き飯と一緒に頂きました。
非常にあっさりとしたスープで、個人的には薄味な気もしましたが、このあたりは好みですかね。見ての通り、ここでもセリは欠かせません。下には骨付きのふぐがごろごろ入っていました。
さて、今回は焼き飯を選びましたが、雑炊も選べます。その場合は、ふぐちりを食べて、その〆に雑炊にするスタイル。一度は食べてみたい気もしますが、それでもやっぱり焼き飯かなあ――。
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どの料理もふぐが惜しみなく使われていて、確かにリーズナブルでした。ちなみに、コスパがいいことを韓国語ではこう言います。
가성비가 좋다.
カソンビガ チョッタ
※가성비(カソンビ)とは、가격 대비 성능의 비율(価格に対する性能の比率)を短くしたもの。
韓国ではふぐ料理というと、日本料理のイメージが強いようですが、それでも日本人から見た韓国のふぐ料理は、どう見ても韓国料理です。
興味のある方は、ぜひ一度お試しください。新しいですが、親しみやすい味です。