#179 活性酸素にある良いこと・悪いこと
皆さん、活性酸素という言葉は聞いたことが
ありますでしょうか?
活性酸素が増えると身体によくないという話を
耳にしたことがある方もいらっしゃるか
と思います。
活性酸素とは、
呼吸によって体内に取り込まれた酸素の一部が
通常よりも活性化された状態の酸素や
その関連分子のことをいいます。
不安定で反応性の高い性質を持ち、
体内の代謝過程で様々な成分と反応して
細胞傷害を引き起こす可能性があったりします。
呼吸によって酸素を体内に取り込みますと、その数%が活性酸素に変化すると考えられております。
活性酸素には、以下のような役割があります。
・白血球から作られる活性酸素は、
細胞伝達物質や免疫機能として働き、
身体の働きを正常に保つ役割を担っています。
・病原体やがん細胞を攻撃する免疫機能に
欠かせない役割を果たしています。
・細胞間の情報伝達や遺伝子発現の調整などの
重要な役割も担っています。
・記憶の形成に必要不可欠であったりします。
・排卵、受精、細胞の分化・アポトーシスなどの
生理活性物質として利用されます。
悪者扱いされやすい活性酸素ではありますが、
人間が生きていく上で
とても大切な役割も担っております。
ただ、活性酸素が体内に増えすぎてしまうのは
身体にとっては良くなかったりします。
活性酸素が増えすぎてしまいますと、
正常な細胞や組織を攻撃して酸化させ、
以下のような悪影響をもたらす可能性があります。
・肌の老化:肌の弾力やツヤ、ハリが失われ、
しわやたるみの原因になります。
真皮のコラーゲンやエラスチンにダメージを与え、線維芽細胞の働きを低下させるからであります。
・免疫機能の低下:活性酸素が細胞や組織を
攻撃するため、風邪やインフルエンザなどの
感染症にかかりやすくなってしまいます。
また、食中毒や歯周病になるリスクも高まります。
・老化の加速:活性酸素によって細胞が
酸化してしまうと、生理機能が低下し、
老化の促進につながります。
・生活習慣病のリスクの増加:活性酸素によって
血管内皮細胞が酸化されてしまうと動脈硬化に
繋がってしまいます。
・認知症のリスクの増加:脳の細胞が酸化されて
しまうと、脳神経細胞の消失やアミロイドβの蓄積に関連し、認知症に向かってしまうこともあります。
活性酸素が増える原因には、
以下のようなものがあります。
・紫外線、放射線、大気汚染などの環境要因
・たばこ
・アルコール
・薬剤の摂取
・過度な運動
・強いストレス
・食品添加物、古い油などの酸化した食品、
加工食品
加えて年齢を重ねますと活性酸素を
分解する能力が衰えていくため、
年齢を重ねるとともに活性酸素への対策も
しっかり考える必要があるといえます。
上記の原因の中にあります、過度な運動ですが、
呼吸量が増加しやすいマラソンなどの長距離や
ダッシュなどの短距離や
筋トレによって筋力アップや筋肥大を目指す場合、筋肉に強い負荷をかける必要があり、筋肉に強い負荷をかけると、活性酸素が発生します。
このような過度な運動ではなく、ウォーキングや
水中歩行などの軽めの有酸素運動では、
抗酸化酵素の働きを高め、体の酸化を抑制すると
言われております。
現代は、極度なストレス社会に
なってしまってもおりますので、
自分自身に合ったストレスの解消法を
構築していくことも大切になってきます。
今回は、活性酸素について綴ってきましたが、
次回は酸化ストレスや抗酸化についても綴ってみたいと思っております。