見出し画像

#173 ローテーターカフは肩関節の守り神

皆さん、ローテーターカフという言葉を
聞いたことはございますか?
日本語では回旋筋腱板と呼ばれております。

このローテーターカフは
身体のどの部分にあるかといいますと
肩関節に存在します。

テニス、ハンドボール、バレーボール、
バドミントン、野球、水泳、 やり投げなどの
オーバーハンドスポーツをやっておられる方や、
肩関節の脱臼をしてしまった方は、
パフォーマンスアップやケガ予防、
リハビリの観点で
耳にしたことがあるかもしれません。

ローテーターカフとは、肩関節で働いている
棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋
という4つの筋肉を総称して呼んでいます。

ローテーターカフは、
肩関節のインナーマッスルとして
機能しております。

4つの筋肉の全てが
肩甲骨から上腕骨についているため、
肩関節の安定性や動きに大きく関与しています。

肩関節は、人体の他の多くの関節の中でも、
最も自由度の高い関節であり、
そのため筋肉の依存度が高い関節とも言えます。

ローテーターカフには、以下のような役割が
あったりします。

・上腕骨頭を肩甲骨の関節窩に押し付けて、
肩関節を安定させる
・肩関節の並進移動を制限し、動的安定性を
提供する
・上腕骨頭を関節窩に保つことで、
可動域を拡大する
・インピンジメント(挙上中の生体力学的衝突の
可能性)を回避する
・アウターマッスルが効率よく働くことが
できるようにする

肩関節の関節運動には以下のものがございます。
・屈曲
・伸展
・外転
・内転
・外旋
・内旋
・水平屈曲
・水平伸展

ローテーターカフの4つの筋肉は、上記の中の
外転、外旋、内旋の動きを担っておりますが、
肩関節のどの動きにも間接的に関わっているため、
ローテーターカフが何らかの形で
上手く機能しなくなってしまいますと
関節の適合性に不備が生じてしまい、
関節内外にまつわるケガなどに
繋がってしまう可能性が考えられます。

ローテーターカフをはじめとするイ
ンナーマッスルと呼ばれる筋肉は
私たちの活動を支える上でとても
大切な役割を果たしておりますが、
筋肉を鍛えたり筋肉に刺激を入れたりする場合
アウターマッスルと呼ばれる筋肉を
鍛えたりする場合と違って
地味目なトレーニングやエクササイズ内容
だったりすることが多いので、
人によって敬遠されがちになります。

ただ、どんな筋肉も使わないでいますと、
衰えてしまったり冬眠、休眠状態に
陥ってしまうので、日常生活の中から
少しずつ動かしていただくことが
大切になってきます。

インナーマッスルやアウターマッスルなどと
分けて考えすぎず
ご自身のお身体はひとつですので、
身体がスムーズでぎこちない動きがないように
ご自身のお身体と向き合っていただければ
幸いです。