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#144 関節可動域を考える~股関節編~
ケガをしてしまった後の
リハビリテーションや
身体の状態のチェック方法の
ひとつとして用いられているものに
関節可動域がございます。
関節可動域表示ならびに測定法は
日本整形外科学会と
日本リハビリテーション医学会
により制定されたものになります。
これは、整形外科医や
リハビリテーション医だけでなく
医療、福祉、行政その他の
関連職種の方々も含めまして、
関節可動域を共通認識として
理解していくために制定されました。
柔道整復師や鍼灸師、理学療法士なども同じ
関節可動域表示ならびに測定法
となっています。
今回は、股関節の関節可動域を
綴っていきたいと思います。
股関節の関節運動には
以下のものがございます。
・屈曲
・伸展
・外転
・内転
・外旋
・内旋
股関節の関節可動域は以下となります。
・屈曲:0~125°
・伸展:0~15°
・外転:0~45°
・内転:0~20°
・外旋:0~45°
・内旋:0~45°
股関節には以下のような
靭帯が付いています。
・寛骨臼横靭帯
・大腿骨頭靭帯
・腸骨大腿靭帯
・恥骨大腿靭帯
・坐骨大腿靭帯
基本的に靭帯は、
それ自体が収縮することはなく、
運動時の方向性の制御に
大きく関与しております。
靭帯同士にバランスの悪さが
生じてしまうと、骨頭が正常に動かず
股関節周辺の痛みが現れることが
あったりします。
上記の関節可動域に関しましては、
年齢、性別、肢位、身体の大きさ
などによる変動が大きいため、
正常値ではなく参考可動域
となっております。
身体の各関節には、
関節可動域を満たすための筋肉が
ついております。
参考可動域がフルにできない場合は、
筋肉が硬くなっていたり、
姿勢異常などが考えられます。
加えて、関節を動かした際に
痛みを伴う場合は
関節内外の筋腱、軟骨、
軟部組織を痛めている
可能性も考えられますので、
注意が必要になります。
以前よりも関節が動き方や
範囲が変わってきたり
悪くなってきているときは、
何らかの身体の異常が
出る前触れとも言えますので、
普段から関節の動き方や範囲に
気を配っていただけると幸いです。
今回綴った股関節に
関わる筋肉に関しましては、
こちらの投稿も参照していただける
と幸いです。