もうすぐクリスマス
幼稚園年中さんの時に父の転勤が解かれ、
私は出生地に戻ることになりました。
都会から田舎へ、そして転園です。
地方の人間が少ない町でしたが、家から一番近い幼稚園がプロテスタント系の幼稚園でした。
園長先生はノルウェー人でした。
新しい幼稚園に慣れない、泣きわめく私を、ノルウェーから来た先生はサッと抱っこして
英語かノルウェー語のままだったけど、一生懸命はげましてくれました。
私は初めての外国人の人に持ち上げられた驚きと、何を言っているのかは解らないけど、とにかく彼女の持っている優しさの大きなオーラで
涙がとまりました。
そして、初めてキリスト教という物を知りました。
教室では普通の歌も歌いますが、
日常当たり前のように讃美歌も歌います。
そして、併設されてる教会や教室は
クリスマスになると普段は見ることがない、倉庫に大切に保管されているクリスマス用の飾りで飾られます。
普段は見られない、12月の飾りや、クリスマスを楽しみに待つための、窓を1日づつ開けるカレンダーや、色々な工作等が大好きで、いつも胸が踊っていました。
教室で歌う讃美歌は、毎日のようにクリスマスの時期の歌や讃美歌を歌います。
みんな毎日幸せだったと思う。
クリスマス前に発表会をやります。
毎年やる演目は決まっていて、
イエス様誕生前から出生日までの物語の劇をします。
年中さんは役者担当。
年長さんは劇中の進行と共に、その場面場面の聖書の言葉を暗記してナレーションで舞台に立ちます。
年中さんの時は、イエス様を探しに来た学者博士達を導く星の役をしました。
歌って踊るだけなので難しくなくて、ただ楽しく終わりました。
しかし、年長さんになって、皆がそれぞれ聖書の2.3行の箇所を与えられ、それを発表会までに覚えて暗記でステージの上で言わなければなりませんでした。
凄く難しくて、私には無理!!
どうしよう!
と、毎日毎日練習しては焦っていましたが、
発表会の直前になぜか考えなくてもさらっと言える様になったのです。
その時は、
「あ!神様かイエス様が出来るように助けてくれたんだ!凄い!」
なんて思ってました。
実際そうなのかもしれないけど…( *´艸`)
子供の記憶や能力ってやっぱり凄いのかもしれません。
こうして、少し難しい役割を与えては、先生方もすぐには助け船を出さないで見守り、
「自分にもできた!」
という、小さな成功体験を体験させる…
自己肯定感を高める…
そういう目的もあったのかもしれません。
発表会とは別に教会にもクリスマスの礼拝に行かされてました。
皆がロウソクを1本ずつ持って、牧師様の話を聞き、皆で祈り、皆で聖夜の歌を歌います。
きっと、クリスマスは良い思い出を持ってる人も、そうではなく、苦い思い出しかない人もいるのだと思います。
宗教も、そこに通っていたからと言って、私はクリスチャンになる選択はしませんでした。
それでも、世界中の人々が温もりと幸せに包まれて欲しいと願います。
昔から好きでしたが、今になって一番ぐっとくる、涙が出てきそうになる
クリスマスの讃美歌は
「荒野のはてに」です。
グロリア イン エクセルシス デオ
という歌詞を意味も解らず、でも響きが凄く大好きで幼稚園の時によく歌っていました。
英語バージョンの讃美歌でも同じ歌詞で出てきますね。
天の高きところに神の栄光あれ
という意味だそうです。
高きところからどうぞ、私たちを祝福してください。
最後にプロテスタント系の方、知っている方は知っているであろうお祈りの締めの言葉でしめます。
「このお祈りを、イエス様のお名前によって、アーメン」