「平和ってなんやろ」 8.6
「沖縄の海に崖からなんの躊躇もなく飛び込む子どもたちをみて、いたたまれない気持ちになってんな〜。」
口調はすごい穏やかだったけど、日頃からこの人の言葉に重みがある理由がわかった気がした。
「人は殺してはいけない」
当たり前のことなんやけど、たくさん人を殺すと英雄に成れるのが戦争。
人を傷つけると自分の心も痛むはずなのに痛むことすら無くなるのが戦争。
死にたくないと思うのに、なんの躊躇なく自決できるのが戦争。
いや、
きっと心も痛めてるし、躊躇もしてんねんけどそれを許されないんだろう。
冒頭のコメントにある沖縄の海に飛び込む映像はその先生に実際にDVDで見せてもらった。NHKの世紀の映像というDVD。
丁度、今教えている生徒たちと同じくらいの年頃。
その時代に戻さないためにとか、戦場に自分の生徒を送らないためにとかそんな大それたことをいうつもりもないし、それに対して大きく何かをするわけでもない。
実際、8月6日とか9日、15日くらいしか”戦争”について語ることはあまりない。逆に、沖縄の慰霊の日や終戦日とかを覚えているってことが戦争について考えることじゃないと思う。毎年のように流れるテレビの特番も毎日、映像で流れると見てる方も辛くなると思う。ただ、”平和”については毎日でも考えたい。平和ってなんなんやろう。あの子たちが思ったであろう平和って。
先に生きる者としては子どもたちに語る言葉は持っておきたい。平和ってなんだろう。
戦争学習と呼ばず、平和学習と呼んでいる意味を考えたい。所詮全部、自分と同じ人間がやったことなんだから、自分も傷つける可能性はある。自分は絶対にしないって決めて、平和になるんだったらそんな簡単な話はない。いじめも無くなるはず。
戦争を美化するつもりは全くないが、常に戦争は誰かを守るために兵士が引き金を引いている。それなりの理由がある。それなりの理由があっても普通は人を殺してはいけない。
けど、戦争の時は殺してもいい。こんなふざけたルールでも全世界の人が認めてしまっているルール。罪を憎んで人を憎まず。戦争は罪。
「こうしとけば必ず平和に暮らせる」
っていうものがないから、難しい。だから毎年、考えたい。
「平和ってなんやろ」
これを考える人が増えれば増えるほどいい。
考えなくなると自分ごとじゃ無くなる。
だから、8.6とか8.9、8.15とかに特集を組んでくれるテレビには感謝したい。
では。