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ルドゥーテの庭:ヴェルニー公園 その②
ヴェルニー公園つづき。酎愛零は夢中でばらを撮っていくうち、不思議な石を見つける...…
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どれが記念石なのかよくわかりませんけど、たぶん左の扇型の石がそうなんでしょう。なんの記念?
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そもそもどなたなのでしょうか?
小栗上野介忠順 (1827~1868)
日本初の遣米使節をつとめ、外国奉行や勘定奉行など徳川幕府末期の要職を歴任し、フランスの支援のもと横須賀製鉄所 (造船所)建設を推進した。軍政の改革、フランス語学校の設立 など日本の近代化に大きく貢献したが、大政奉還後に徹底抗戦を主張したため役職を解かれ、領地の上野国権田村(群馬県倉渕村)で官軍により斬首された。
文武に優れ、先見の明と、世界の時流を読む力を併せ持った英傑だったようですわね。単に好戦的なのではなく、勝算あっての徹底抗戦主張だったように思います。「薩長軍が箱根の山を降りて来たところを陸軍で迎え撃ち、同時に艦隊を駿河湾に突入させ、艦砲射撃で後続の補給部隊を叩き、孤立化した薩長軍を殲滅する」という戦術は、じゅうぶんに勝機があったものと推測できますし、維新十傑のひとり大村益次郎は『幕府でもし小栗豊後守の献策を用いて、実地にやったならば、我々はほとんど生命がなかったであろう』と恐れたという逸話が残っているほど。
※大村益次郎...…靖國神社に銅像が立っているあの人
最期は官軍に捕らえられ、取り調べもされずに斬首。いかに当時の薩摩・長州を母体とした新政府が小栗さんを恐れていたのかがわかりますわね。
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歴史のifではありますけど、倒幕したのが薩摩・長州でなかったら、その後に続く新政府や日本軍はあれほど苛烈な性格にはならなかったと思うのです。どう思いまして?ヴェルニーさん。
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「マチルダ」は、このグラデーションのかかったピンクと、乙女椿のように重なりあった、ウェーブの入った花びらが魅力的ですよね。私も大好きなばらです。
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大輪で多花性、強香、鮮やかなピンクと、ド派手なばら。特にオベリスクやフェンス仕立てにすると圧巻ですわ。
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ピンクからアプリコットの色で咲く「かおりかざり」は、フルーティー系の香りが強い強香のばら。スーーーーーーーーーーーハーーーーーーー
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当シリーズでもはや親の顔より見た「アイスバーグ」、そのつるばらバージョン。ご覧のとおりトゲが少なく扱いやすいので、フェンスやアーチ仕立てにおすすめですわ。
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「モッコウバラ」って何?バラなの?木工薔薇?という方もいらっしゃるかもしれませんので、簡単に。
見た目は「ばら」と聞いて思い浮かべるものとはかなり違っておりますけど、バラ目バラ科バラ属のれっきとしたばらの仲間。漢字で書くと「木香薔薇」となります。色は、ホワイトかライトイエローの2種。名前に香と入っているので香りの豊かなばらと思われがちなのですけども、実はそんなことはないのです。一般的に見られるこういった八重のモッコウバラに香りはほとんどなく、「黄色の一重」か「白」には香りがあるとのこと。成長が早く、あっというまに大きくなるので、植える際には注意が必要ですわ。
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これはきれい!赤、マゼンタ、ピンクへとグラデーションをかけながら色が変わっていっておりますのね。
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ダマスク系の強香、「ザ プリンス」。私、ばらの香りはなんでも好きですけど、系統で言えば「ダマスク」と「ブルー」が私の中での二大巨頭ですわ。
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ばらの香りは大きく七つに分けられると言われていますわね。
ダマスク・クラシック、ダマスク・モダン、ティー、フルーティ、ブルー、スパイシー、そしてミルラ。
実のところクラシックとモダンのかぎ分けはまだできませんし、ミルラもお目にかかったことがないのでわかりません。しかしダマスク系、ティー、フルーティ、ブルー、スパイシーはわかりやすいです。ブルーは見た目にもわかりやすいので初心者向けでもあると思いますの。
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ウィリアムアダムスって、あの三浦按針のことですの?あっ、そうですわね、たしかこの辺りに領地を与えられたんでしたっけ?
※三浦按針(ウィリアム・アダムス)...…イングランド人の航海士、貿易商。日本に漂着したのち、徳川家康に旗本に取り立てられた
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まだ全然咲いていませんでしたけど、なんだかオムレツみたいなので撮ってしまいました笑笑
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いろんなご当地ばらがあるものですわね~
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ウェーブのかかったピンクの花弁があざやか!
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きれいならせんを描いたオベリスク仕立て。映えますけど、ちょっと高すぎて、お手入れ大変そう。
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濃厚なブルーの香りがうれしいですね!香りのばらに特化したばら園というのもいいかも。
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これはまた上品な...…ティー系の微かな香りがございます。
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アーチは、左右から違う品種のばらを這わせるとゴージャス感が増しますよね!
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横須賀ドアの中には、「バーガンディ アイスバーグ」が一輪だけ咲いていました。ばらの季節とはいえ、まだ初頭も初頭。まだまだこれからですわ。
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名前の付け方が渋い...…!色あいも...…!開花とともにえび茶を帯びた紫に変化するそう。そして香りはティー系。さらに「特に秋の花色が美しい」と書いてあります。完全に大人向けの品種ですわね。
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もう少しチョコレート色なら雰囲気がありますね。ちなみに香りはティー系。香りがココアだったら驚きですわ笑笑
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これがお似合いになる方、お似合いになるお家はそうはございませんでしょう。下手をすると「ばらを引き立てるための人間」と化してしまいそうですわ
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なんでしょうね...…このばらからは、育ちのいいパリピみを感じますわ...…
さあ、ヴェルニー公園の端までやってまいりました。最後は白ばらのコーナーですわね。やはり、こうして系統だてて植えられていると、鑑賞する方も行ったり来たりしなくて済むので楽ですわ~
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ハマナスは、ハマナスの香りとしか言いようがない強い香りがございますね。この花を使った玫瑰露酎というお酒が……
……あれ?これ前にも書いたような???
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あっ!あれ!あのお酒!戸棚の奥にしまったきり、飲むのを忘れておりましたわ!たいへん!いいかげん飲まないと!
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ばらを観に来てお酒のことを思い出すとは……まったく、何がどんな結果につながるか、わかったものではありませんわね。せっかくばらの季節なのですから、たけなわのうちにお酒も試してみることにいたします。
さて、今回の「ルドゥーテの庭:ヴェルニー公園」に合わせる曲は、こちら。
音声を何重にも重ねて楽曲を作るEnya、その彼女の、ピアノのみによる小曲です。ひそかな私のお気に入りですわ!
いかがだったでしょうか?
軍人さんたちが行き交う軍港都市、横須賀にあるヴェルニー公園。その名は日本の近代化を援けたフランス人技士の名前から取られ、そこでは製鉄や造船で日本の国力を支えた忠義の烈士が、技士と並んで港を見つめていました。
美しいばらの向こうに見えるのは、防衛のための抑止力か、それともさらなる災禍への呼び水か。現在はかつてないほど、国を守ることとはどんなことなのかを問われている時だと思います。
願わくば、花を愛でる平和な時代が続きますように。それを実現するために私たちには何ができるか、明らかになりますように。
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それではまた、どこかのローズガーデンでお会いいたしましょう。ごきげんよう〜
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